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◆6歳未満を実子で受け入れ 特別養子縁組 早期に橋渡し 16年度から兵庫県 関係機関と情報共有強化
兵庫県は2016年度、6歳未満の子を実子として受け入れる「特別養子縁組」制度の活用に力を入れる。
望まない妊娠で生まれた子どもを、乳児期の早いうちから養親が育て、戸籍上も実子扱いとなる。
県こども家庭センター(児童相談所)や医療機関などと連携する仕組みをつくり、妊婦や新生児の情報をより広く集め、縁組につなげる。
厚生労働省によると13年度に虐待死した子どものうち0歳が4割超と最も多い。
また、実親が育てられない状況となり、成長してから里親に引き取られる場合も、里親と里子が関係を築くのに苦労することがある。
このため県は、乳児期のできるだけ早いうちから特別養子縁組を進めることにした。
県はこれまで、家庭養護促進協会(神戸市中央区)に依頼して、半年以上かけて実親の意向や子どもの病気の有無などを把握してから養子縁組を実施してきた。
特別養子縁組を推進するため15年度は、県こども家庭センターも同縁組を前提とした新生児の里親委託を3組行った。
16年度は、県内5カ所のこども家庭センターや医療機関、各市町、同協会の担当者らが集まる会合を設置。
定期的に集まって情報を共有する。
同協会とこども家庭センターが養子縁組を行うことで、より充実を図る。
また社会的な理解を広げるため、制度啓発のための費用も16年度予算案に計上する。
15年9月末時点で、県には里親300組が登録している。
県児童課は「子どもは自分の存在が受け入れられているという安心感の中で育つことが大切。
子どもに最もいい方法を選べるようにしたい」としている。
〈特別養子縁組〉
望まない妊娠など、実親が育てられない事情がある原則6歳未満を対象に、養父母と縁組する制度。
家庭裁判所の審判を経て成立する。
普通養子縁組と違い、実親との法律上の親族関係はなくなる。
戸籍上も「長男」「長女」など実子として〔20記載される。離縁は原則できない。
〔2016年2月10日・貧困ネット、平成28(2016)年2月5日 神戸新聞 朝刊〕
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