カテゴリ:田川市(福岡県)
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+ | ◆'''少女更生施設:開設へ 全国唯一、福岡・田川のNPO運営'''<br> | ||
+ | 福岡県田川市で非行少年の更生保護施設を運営するNPO法人「田川ふれ愛義塾」=工藤良理事長(38)=が、全国唯一となる少女対象の更生保護施設を開く。<br> | ||
+ | 適任の女性スタッフが確保できたため2015年12月に女子寮を新築。近く法務省の認可を得られる見通し。<br> | ||
+ | 専門家は「他の地域にも広がれば」と期待する。 | ||
+ | 女子寮は木造2階建てで定員4人。<br> | ||
+ | 少年院を出た後、義塾が立ち直りを支援している少女4人が入居した。専任スタッフの若林茜(あかね)さん(25)が常駐して悩みの相談に乗っている。<br> | ||
+ | 義塾は元暴走族リーダーの工藤さんが05年に設立。<br> | ||
+ | 更生保護施設の少年向け男子寮(定員10人)を運営し、民間アパートを借りて少女も受け入れてきた。<br> | ||
+ | これまで約130人の少年少女に向き合い「少年は9割自立させた」が「少女は半分」。<br> | ||
+ | アパートに交際していた少年が出入りするなどして問題を起こすケースもあり「男性依存の生活から抜け出しにくい」のが更生が困難な一因とみる。<br> | ||
+ | 少女の受け入れはやめようと考えたこともあったが、小学生の頃から工藤さんが相談に乗ってきた若林さんを15年4月にパートで雇ったところ、短期間で少女たちが打ち解けた。<br> | ||
+ | 「彼女となら腰を据えて取り組める」。女子寮設置を決め、若林さんを責任者とした。<br> | ||
+ | 工藤さんは独立した環境の中で、少女たちを「大人の女性として自立させたい」と語る。<br> | ||
+ | 若林さんは小学4年生で両親が離婚し、夜遊びで寂しさを紛らわせることもあった。<br> | ||
+ | 今は2児の母親で「何でも相談できる工藤さんがいたから今の私がある。私も少女の話に耳を傾けたい」と話す。<br> | ||
+ | 法務省によると、14年に少年院を出た未成年者は男子2856人に対し女子は270人。<br> | ||
+ | 出院者が少なかったことや対応の難しさなどから、施設での少女の受け入れは進まなかったとみられ、少女を対象とした更生保護施設は過去に東京都八王子市にあったが現在はゼロ。<br> | ||
+ | 全国の更生保護施設103カ所(15年11月現在)のうち、成人と共に少女を受け入れている施設も12施設(定員45人)にとどまる。<br> | ||
+ | 元少年院教官で大阪府で子供のカウンセリングに取り組む魚住絹代さん(51)は「少女専門であれば、成人の出所者から犯罪に加わるよう唆される心配もない。<br> | ||
+ | 田川のように理解が深い大人と少女が過ごせる施設が増えてほしい」と話す。 | ||
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+ | '''□ことば ◇更生保護施設'''<br> | ||
+ | 刑務所や少年院を出た後、身寄りがないなど、生活が困難な人を受け入れる。<br> | ||
+ | 居住場所や食事を一時的に提供し、新居や仕事を見つけられるよう支援。<br> | ||
+ | 国は委託費として入所者1人当たり日額4475~5785円を運営者に支給する。<br> | ||
+ | 2015年11月現在、全国で施設全体の定員は成人1985人に対し未成年は369人で、未成年者向けの施設自体が少ない。<br> | ||
+ | 〔2016年2月10日・貧困ネット、平成28(2016)年2月1日 毎日新聞 西部朝刊〕<br> | ||
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2016年2月26日 (金) 00:05時点における版
田川市
周辺ニュース
◆少女更生施設:開設へ 全国唯一、福岡・田川のNPO運営
福岡県田川市で非行少年の更生保護施設を運営するNPO法人「田川ふれ愛義塾」=工藤良理事長(38)=が、全国唯一となる少女対象の更生保護施設を開く。
適任の女性スタッフが確保できたため2015年12月に女子寮を新築。近く法務省の認可を得られる見通し。
専門家は「他の地域にも広がれば」と期待する。
女子寮は木造2階建てで定員4人。
少年院を出た後、義塾が立ち直りを支援している少女4人が入居した。専任スタッフの若林茜(あかね)さん(25)が常駐して悩みの相談に乗っている。
義塾は元暴走族リーダーの工藤さんが05年に設立。
更生保護施設の少年向け男子寮(定員10人)を運営し、民間アパートを借りて少女も受け入れてきた。
これまで約130人の少年少女に向き合い「少年は9割自立させた」が「少女は半分」。
アパートに交際していた少年が出入りするなどして問題を起こすケースもあり「男性依存の生活から抜け出しにくい」のが更生が困難な一因とみる。
少女の受け入れはやめようと考えたこともあったが、小学生の頃から工藤さんが相談に乗ってきた若林さんを15年4月にパートで雇ったところ、短期間で少女たちが打ち解けた。
「彼女となら腰を据えて取り組める」。女子寮設置を決め、若林さんを責任者とした。
工藤さんは独立した環境の中で、少女たちを「大人の女性として自立させたい」と語る。
若林さんは小学4年生で両親が離婚し、夜遊びで寂しさを紛らわせることもあった。
今は2児の母親で「何でも相談できる工藤さんがいたから今の私がある。私も少女の話に耳を傾けたい」と話す。
法務省によると、14年に少年院を出た未成年者は男子2856人に対し女子は270人。
出院者が少なかったことや対応の難しさなどから、施設での少女の受け入れは進まなかったとみられ、少女を対象とした更生保護施設は過去に東京都八王子市にあったが現在はゼロ。
全国の更生保護施設103カ所(15年11月現在)のうち、成人と共に少女を受け入れている施設も12施設(定員45人)にとどまる。
元少年院教官で大阪府で子供のカウンセリングに取り組む魚住絹代さん(51)は「少女専門であれば、成人の出所者から犯罪に加わるよう唆される心配もない。
田川のように理解が深い大人と少女が過ごせる施設が増えてほしい」と話す。
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□ことば ◇更生保護施設
刑務所や少年院を出た後、身寄りがないなど、生活が困難な人を受け入れる。
居住場所や食事を一時的に提供し、新居や仕事を見つけられるよう支援。
国は委託費として入所者1人当たり日額4475~5785円を運営者に支給する。
2015年11月現在、全国で施設全体の定員は成人1985人に対し未成年は369人で、未成年者向けの施設自体が少ない。
〔2016年2月10日・貧困ネット、平成28(2016)年2月1日 毎日新聞 西部朝刊〕
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