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2016年6月21日 (火) 08:12時点における版
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◆児童虐待:昨年度相談、過去最多 「心理的」半数占め 名古屋市、児相新設へ /愛知
県は昨年度、県内の名古屋市を除く10カ所の児童相談所に寄せられた虐待相談件数が3726件に上り、6年連続で過去最多を更新したと発表した。
前年度に比べ538件増えており、県児童家庭課は「子どもに直接危害が加わる虐待は減る傾向だが、心理的な虐待が増え、警察からの通報が増加している」と指摘している。
同課のまとめによると、虐待相談のうち、子どもに対する暴言や家庭内暴力(DV)を見せるなどの「心理的虐待」が1842件(49・4%)と前年度に引き続き最多となり、暴行を加える「身体的虐待」が1225件(32・9%)で、育児放棄などの「ネグレクト」が596件(16%)となっている。
心理的虐待が虐待相談の半数を占めるのは1990年の統計開始以来初めて。
虐待の通報経路は「警察・家裁」が2016件と過去最多で、DVの通報で急行した警察官が面前の子どもも心理的虐待を受けたと判断し通報する事例が増えているという。
虐待相談件数の9割は、在宅での助言や指導などにとどまり、一時保護が必要な深刻な事態が占める割合は23・5%と前年度より2・7ポイント低下した。
これは相談の総数が増えた結果で、一時保護の事例が減ったわけではない。
実際、子どもの安全確保のために一時保護した事例は877件と、前年度より43件増えた。
一方、名古屋市でも昨年度、市内2カ所の児童相談所に寄せられた虐待相談件数が2362件と、5年連続で過去最多になったと発表。
前年度に比べ20%増えており、市は2018年度をめどに3カ所目の児童相談所を新設する計画だ。
種類別で最多は、心理的虐待1287件(全体の54・5%)。ネグレクト541件(22・9%)、身体的虐待511件(21・6%)と続く。
相談経路の最多は、警察1278件(54・1%)。近隣知人261件(11%)で、市では通報制度が浸透しつつあるとみている。
市では今年度から専従弁護士2人を配置しており、児童を一時保護する場合に保護者から「しつけだ」と抗議される事例を想定し、法的根拠に基づく対応を進めている。
〔2016年6月14日・貧困ネット、平成28(2016)年6月9日 毎日新聞 地方版〕
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