お答え:医師との協力は望むが方法はその経過等によりますー松田武己
医師との協力は望むが方法はその経過等によりますー松田武己
〔質問157〕医療機関・医師との関係はどうですか
(7)医療・医師との関係
引きこもりから抜け出そうとするひとには期待されたことに疲れて引きこもる場合があります。
また何らかの心の病により引きこもる場合もあります。
医療とのかかわりはどうしていますか。
〔お答え157〕医師との協力は望むが方法はその経過等によります
医師への受診、どの医師に受診するのかは本人および家族が決めることです。
通所している人、訪問先の人が医師を受診している、主治医がいるかどうかは少なくとも初めは問題にならないことが多いです。
かかわりのある人で医療機関を紹介して欲しいと求められた場合は、特定の医師を紹介することが多いです。
紹介するのは、投薬を中心としていない医師です。
しかし、場所的に離れているようなときはそうもいかずお任せです。
その医師とはやり取りする関係にありますが、こちらがわかる状態などを連絡し、医療上の判断は任せる形しかありません。
その医師を含めて医療機関などから紹介されてくる人もいます。
そういうときは医師との関係づくりをしやすくなります。
それでも相手によるとしておきましょう。
訪問サポートをしている中に、第三者とかかわるのは負担であると医師が判断し、訪問サポートを“ドクターストップ”状態になる人がいます。
その子は比較慣れ親しんできた訪問者が来なくなったことを親に抗議めいて訴えています。
これはその親から聞いた事情です。
私たちはこの医師とは連絡が取れる関係にはありません。
連絡が取れても医師の判断を優先する事態は変わらないでしょう。
子どもの状態を優先して考えたいところですが、仕組み上これを超えることはできないです。
以上は、2013年1月20日に愛知県武豊町での講演とその後に参加者からの質問に答えたことです。
全部で10項目あります。「不登校・引きこもり質問コーナー」に〔質問151〕~〔質問160〕として回答に加えます。
タイトルを他のこのコーナーの他のものと近づけるように変えました。
新しいタイトル名で次のようになります。
(質問151)お答え:子どもがしていることをやめさせるのではなく伸ばすー松田武己
(質問152)お答え:分担して作業し共通の広報等を応援するー松田武己
(質問153)お答え:能力差よりも関心の違いを生かすつもりー松田武己
(質問154)お答え:ゲームをやめさせるのではなく別の関わり方を持ち込むー松田武己
(質問155)お答え:成果を急がず信頼関係をつくるのが出発ー松田武己
(質問156)お答え:個人ができそうなことを始めSOHO共同体をめざすー松田武己
(質問157)お答え:医師との協力は望むが方法はその経過等によりますー松田武己
(質問158)お答え:居場所にくる人の状態を認めそこからの出発が支援ですー松田武己
(質問159)お答え:不登校親の会も少しずつ変化してきていますー松田武己
(質問160)お答え:オーソドックスな活動が波及しやすいのでは?ー松田武己
講演「長期化する引きこもり支援活動」
(1)Center:親の対応のしかた
(2)Center:集団的な自立の内容
(3)Center:能力差や性格・気質の違い
(4)Center:ゲームに集中している人
(5)Center:外出のきっかけづくり
(6)Center:個人事業とSOHO
(7)Center:医療・医師との関係
(8)Center:居場所での支援のしかた
(9)Center:不登校親の会の状況
(10)Center:なでしこ会の優れている点は?
講演「長期化する引きこもり支援活動」
回答者と所属団体
松田武己・不登校情報センター相談室