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カテゴリ:北海道(地域)

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1986年 中曽根康弘首相(当時)が「日本は単一民族国家」と発言<br>
 
1986年 中曽根康弘首相(当時)が「日本は単一民族国家」と発言<br>
 
1994年 萱野茂氏がアイヌ民族初の国会議員に<br>
 
1994年 萱野茂氏がアイヌ民族初の国会議員に<br>
1997年 二風谷ダム訴訟で札幌地裁がアイヌ民族を「先住民族」と認める判決<br>
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1997年 二風谷ダム訴訟で札幌地裁がアイヌ民族を「先住民族」と認める判決。アイヌ文化振興法が施行。北海道旧土人保護法が廃止<br>
    アイヌ文化振興法が施行。北海道旧土人保護法が廃止<br>
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2007年 国連総会で「先住民族の権利に関する国連宣言」採択<br>
 
2007年 国連総会で「先住民族の権利に関する国連宣言」採択<br>
 
2008年 衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を全会一致で採択<br>
 
2008年 衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を全会一致で採択<br>

2016年5月29日 (日) 07:55時点における版

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周辺ニュース

アイヌ民族、支援へ前進 新法制定検討 高い生活保護率・低い大学進学率 /北海道
アイヌの人々が求め続けた法律が制定に向けて動き出すことになった。
13日にあった政府のアイヌ政策推進会議で法的措置を検討する方針が確認された。
長年強いられた差別と困窮。そこから生まれた格差を解消するための生活や教育などの支援を目的とする新法制定への第一歩だ。
「法的措置の必要性についてしっかり検討していきたい」。
会議の最後、座長の菅義偉官房長官があいさつすると会議メンバーの加藤忠・道アイヌ協会理事長は納得した表情を浮かべた。
「ずっと求めてきたこと。それが今、2歩も3歩も進もうとしている。感謝しかない」。終了後、加藤理事長は喜びをかみしめるように話した。 
新法制定への動きは、道ウタリ協会(現・道アイヌ協会)が1984年に「アイヌ民族に関する法律案」を採択して以降、本格化した。
97年にアイヌ文化振興法が施行されたが、同法はアイヌ文化の振興と伝統などの普及に重きが置かれた内容だった。
アイヌの人々の生活向上については、道が40年以上前から進める「北海道ウタリ福祉対策」「アイヌの人たちの生活向上に関する推進方策」などが中心的な役割を担ってきた。
国の補助も得ながら、高校生や大学生への奨学金制度や就労支援などに年間億単位の予算が充てられてきたが、格差の解消には至っていない。
道が2013年に実施した「アイヌ生活実態調査」(道内でアイヌの人たちが暮らす66市町村の6880世帯、1万6786人が対象)によると、人口千人あたりでみた生活保護受給者数は44・8人で、対象自治体平均の1・4倍。大学進学率は25・8%で、対象自治体平均より17・2ポイント低かった。
同時に実施された15歳以上を対象としたアンケートでは、生活について「とても苦しい」「多少困る」と回答した人が7割を超えた。
菅官房長官は、これまでも「生活向上対策あるいは教育問題など、貧困問題を含めて幅広くアイヌ政策に取りくんでいく必要がある」と法的措置に前向きな考えを示していた。
会議に出席した高橋はるみ知事は「(法的措置は)地元が強く要請していたこと。
官房長官の強いリーダーシップで進めていただいた」と述べ、差別や生活、教育面の格差などを是正する内容の法律になることへの期待感を示した。
また、この日の会議では、国が白老町に設立するアイヌ文化振興拠点の名称も正式に決めた。
今後、拠点の総称を「民族共生象徴空間」、展示施設は「国立アイヌ民族博物館」、公園部分は「国立民族共生公園」とする。
アイヌ民族をめぐる戦後の動き
1946年 北海道アイヌ協会設立(61年に道ウタリ協会)
1984年 北海道ウタリ協会(現・道アイヌ協会)が「アイヌ民族に関する法律案」を採択
1986年 中曽根康弘首相(当時)が「日本は単一民族国家」と発言
1994年 萱野茂氏がアイヌ民族初の国会議員に
1997年 二風谷ダム訴訟で札幌地裁がアイヌ民族を「先住民族」と認める判決。アイヌ文化振興法が施行。北海道旧土人保護法が廃止
2007年 国連総会で「先住民族の権利に関する国連宣言」採択
2008年 衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を全会一致で採択
2009年 政府が「アイヌ政策推進会議」を設置
2014年 政府が白老町に整備するアイヌ文化振興の拠点「民族共生の象徴となる空間」(象徴空間)の基本方針を閣議決定
〔2016年5月24日・貧困ネット、平成28(2016)年5月14日 朝日新聞 北海道朝刊〕 

周辺ニュース

道内 貧困家庭の子ども 学習支援行き渡らず 全市中13市のみ 足りぬ「学びの場」
貧困家庭の子どもに対し、昨年4月から始まった無料の学習支援事業について、道内の全35市のうち実施または実施を予定しているのは札幌市や旭川市など13市で全体の4割弱にとどまる。
町村では道の出先機関の14振興局が事業を行っているが、拠点になる「学びの場」が144町村全てに設けられておらず、支援が道内隅々まで行き渡っているとは言い切れないのが実情だ。
道などによると、2015年度に道内で学習支援を利用した子どもは965人。
対象になりうる生活保護世帯で暮らす子ども約2万人に占める割合は5%程度にすぎない。
自治体による学習支援事業は昨年4月施行の生活困窮者自立支援法に基づく取り組み。
経済的に苦しい家庭の子どものために児童館などの既存施設に学びの場を設け、元教員や大学生らが無料で勉強を教える。
都道府県と市など、生活保護業務を担う福祉事務所のある全国901自治体が任意で行い、国は事業にかかる費用の半分を補助する。
支援を受けられるのは、生活保護や児童扶養手当、給食費などを賄う就学援助を受けている世帯などの子ども。
高校中退者を対象に入れる自治体もある。
事業はNPO法人のほか、社会福祉法人、自治体関連団体に委託されるケースが大半だ。
支援の仕方は、学びの場を設けるほか、元教員らが子どもの自宅を訪ねたり、郵便やメールを使ったりするなど複数の方法がある。
学びの場を使って、夏休みなど長期の休みに集中的に行うケースもある。
15年度に利用した965人のうち、児童館など30カ所で行っている札幌の502人が最も利用が多い。
次いで釧路の41人、旭川の39人の順になっている。最も少なかったのは宗谷振興局の2人だった=表=。
道内の全35市のうち、昨年度行ったのは10市。
本年度から石狩(4月)、北広島(7月)、函館(8月)の3市が新たに実施する。
残る22市では予定がない。
町村での事業を担当する道は、日高振興局を除く13振興局で一つの法人に事業を委託している。
ただ、学びの場は振興局所在地に設けられがちで、子どもが遠く離れた自宅から通うのは厳しく、全ての子どもに対応できていないという。 
日高振興局は局内を1~3町単位で五つに割り、5法人に事業を委託し、できるだけ多くの子どもたちの面倒を見ようとしている。
ただ、道の担当者は「地方では委託先の法人や先生役を務めてくれる人材の確保が難しく、全町村に学びの場を開くのは現実的には難しい」と説明する。
こうした現状に、子どもの学習支援に取り組んでいるNPO法人「さいたまユースサポートネット」(さいたま市)の青砥恭(あおとやすし)代表理事は「面積の広い道内の事情を考えると、学びの場は必要な数を満たしていない。1自治体に少なくとも一つはつくり、子どもの学ぶ機会を確保してほしい。事業を知っていても支援を受けようとしない子どもを学びの場に結びつける方法も考える時期に来ているのでは」と話している。
さいたまユースサポートネットは3月、学習支援事業について全国の自治体の意向を調べ、実施する予定のない自治体が全国で半数近くあるとの結果を公表。
自治体などに積極的な事業展開を促している。
また貧困家庭の子どもの学習支援事業の委託を受けている全国のNPO法人などは今月、初の全国ネットワーク「全国子どもの貧困・教育支援団体協議会」を発足させる。
現場からの報告などに基づき、国や自治体により良い事業の在り方を提言する考えだ。
学習支援を行っていない道内の市
網走市、稚内市、美唄市、芦別市、江別市、赤平市、紋別市、士別市、名寄市、三笠市、根室市、滝川市、砂川市、歌志内市、深川市、富良野市、登別市、伊達市、北斗市、小樽市、夕張市、恵庭市
〔2016年5月17日・貧困ネット、平成28(2016)年5月7日 北海道新聞 朝刊全道〕 


周辺ニュース

新教育の森:ほっかいどう 子どもの貧困対策 いま必要な支援は 「あすのば」が交流会 /北海道
子どもの貧困対策に取り組む一般財団法人「あすのば」(本部・東京、小河光治代表理事)の交流会が札幌市内であり、当事者の若者たちは「大学進学は最初から諦めている」「周りから哀れみの目で見られた」などと自らの体験を訴えた。
子どもの6人に1人が貧困状態にあるとされる中、いま必要とされる支援は何か。
◇進学は諦め
今月13日にあった意見交換会を兼ねた交流会には約50人が参加した。
体験の発表は、ひとり親家庭や児童養護施設で育った道内の高校生2人と社会人2人の計4人がインタビューに答える形で行われた。
ひとり親家庭の札幌市の高校2年の女子生徒(17)は「大学に行きたければ、『自分で学費を稼げ』との声もある。でも生活保護世帯に大学進学が認められることは少ない。 学費を稼ぐバイトで一家の収入が増えれば、生活保護費が逆に削られるジレンマがある」と、大学進学を、はなから諦めざるを得ない窮状を訴えた。
また、中高時代に児童養護施設で過ごした釧路市の男性(27)は「施設職員は『助けてやっている』との態度で、世間からは哀れみの目で見られた」と話した。
◇3万~5万円支給
あすのばは2015年6月、支援団体のメンバーや大学の研究者、当事者らが集まって結成された。
活動の一つが新入学する小中高生への1人当たり3万~5万円の新生活応援給付金の支給だ。
資金はカンパで賄うが、600万円の目標額を上回る756万円が集まった。
このほか、支援団体へのサポートや政策提言も活動の柱に据える。
◇道が数値目標
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、平均的な所得の半分以下の世帯で暮らす子どもの割合「貧困率」は過去最悪の16・3%(12年)に達し、子どもの6人に1人が貧困状態にあるとされる。
施行された子どもの貧困対策推進法に基づき、道は昨年12月、推進計画をまとめた。
今後5年間で、生活保護世帯の高校進学率を98%(現状96・1%)に、母子家庭の親の就業率を78%(現状76・5%)に、それぞれ引き上げる数値目標を定めている。
あすのばの村尾正樹事務局長(25)は「子どもの貧困は、深刻さを増している。法が施行され、地方自治体も対策に力を入れる中で、私たちは民間の立場から対策を一歩でも進めるきっかけをつくりたい」と話す。
〔2016年3月27日・貧困ネット、平成28(2016)年3月18日 毎日新聞 地方版〕

 

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