お答え:教育的な方法で引きこもりに対応するー松田武己
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2018年1月31日 (水) 15:26時点における最新版
お答え:教育的な方法で引きこもりに対応するー松田武己
(質問162)どういう考え方で柔軟な若者支援ができるのですか
〔2013年1月〕
1月20日の愛知県なでしこ会主催の講演会のアンケート回答を送っていただきました。
このなかには私への質問もあります。
それにはこのブログで答えると会場で約束しました。
またアンケート回答には親の会の運営者への要望、講演を聞いていた人でないとわからないこともあります。
それらを含めて「なでしこ会講演その後」として、数回のシリーズで書くことにしました。
アンケート回答の実例はこうです。
「時代の変化に合わせ若者支援に取り組みされていて感心しました。専門家でない柔軟な姿勢が若者に受け入れられると思いました」。
(お答え161)教育的な方法で引きこもりに対応する
確かに私は何かのことを専門的に学んだことはありません。
正規の大学教育は受けていません。
その意味における専門家ではありません。
多くの人は一つのことに打ち込み、10年重ねれば相当に深く事態を理解できるようになります。
こういうのをディレッタントというそうです。
そして私は、教育学的方法を引きこもりの若者に付き合いながら考えてきたディレッタントになります。
そこでいう教育というのは教えることではありません。
むしろ育てることです。
日本には教育基本法というのが1947年にできています。
その第1条「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」となっています。
テストでいい点数を取り、進学や就職に有利になることが教育の目的とは言っていません。
引きこもりの経験者はこの教育目的から脱線している学校教育などの被害者でもあります。
こういう被害者に対して教育の可能性を私なりに追求してきたわけです。
しかしこの先の方が長いと感じています。
たぶん無限に続きます。
その過程でいろいろなことが起こります。
引きこもりの経験者が成長するのもそのいろいろなことの一つです。
*なでしこ会の講演と質疑
(質問151)お答え:子どもがしていることをやめさせるのではなく伸ばすー松田武己
(質問152)お答え:分担して作業し共通の広報等を応援するー松田武己
(質問153)お答え:能力差よりも関心の違いを生かすつもりー松田武己
(質問154)お答え:ゲームをやめさせるのではなく別の関わり方を持ち込むー松田武己
(質問155)お答え:成果を急がず信頼関係をつくるのが出発ー松田武己
(質問156)お答え:個人ができそうなことを始めSOHO共同体をめざすー松田武己
(質問157)お答え:医師との協力は望むが方法はその経過等によりますー松田武己
(質問158)お答え:居場所にくる人の状態を認めそこからの出発が支援ですー松田武己
(質問159)お答え:不登校親の会も少しずつ変化してきていますー松田武己
(質問160)お答え:オーソドックスな活動が波及しやすいのでは?ー松田武己
(質問161)お答え:教育的な方法で引きこもりに対応するー松田武己
(質問162)お答え:居場所は管理的でなく学ぶ機会にするー松田武己
(質問163)お答え:引きこもりが長期化し居場所に行けない人への対応ー松田武己
(質問164)お答え:親の会と子どもの外出の関係ー松田武己
(質問165)お答え:選択的で了解的な訪問の方法ー松田武己
(質問166)お答え:繊細な感覚を持っているが言葉化しづらいー松田武己
(質問167)お答え:当事者の仕事づくりを応援するー松田武己
講演「長期化する引きこもり支援活動」
回答者と所属団体
松田武己・不登校情報センター相談室