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E-ラーニングを受講して大変だった点

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e-ラーニングを受講して大変だった点

~学習における計画性の大切さ~
『情報社会におけるITの活用ーその10』
庄司一也(中央法律専門学校 専任教員)

今回は「e-ラーニング体験記」の第2回目、「大変だった点」をまとめてみました。
この体験記を読んでいただいて、解説文や説明文の多いこの「e-ラーニング」の連載に少しでも現実感を抱いていただければ幸いです。
さて、私は「e-ラーニング」と出会うまでは、パソコンやインターネットをほとんど趣味や遊びの道具としていたことは前回お話しました。
つまり生活の一部であり、同時に遊び友達のような存在だったわけです。
しかし、「e-ラーニング」は勉強方法の1つであり、遊びではありません(私の学習した「e-ラーニング」は大学における資格取得講座であり、許認可制の下での学習でした)。
したがって、日常生活におけるインターネットやケータイメールとはわけが違います。
システムやテクノロジー自体は基本的に同じものを使っていますが、目的がまったく違います。
当然のことながら、私は勉強がしたくて自発的に受講を申し込んだのですが、まず「ITリテラシーとIT学習者としての心構え」ができていませんでした。
そのことが、その後の学習環境の質的低下を招いてしまいました。
さらにあわせて「計画性の面」で大変なことを経験しました。

講座開講当初は学習期間に余裕があり、ゆっくり・のんびりと勉強をしていました。
正確には教材コンテンツに触れて未経験のシステムを楽しむ程度で、課題・宿題に真剣に取り組むことは少なかったわけです。
しかし、締め切りが迫り余裕がなくなってくるとかなりあわてました。
そこでの助け船が「時間制約なし(タイムフリー)の環境」だったのですが、それでも無計画性はたいへんな反省と後悔を招くことになりました。
最初から計画的にコツコツと学習を進めていけば、締め切り直前になってバタバタすることもなかったわけですし、「余裕をもてば学習効果をより上げることができた」という点も悔やまれます。

「e-ラーニング」の主体性の本質の中には「計画性」も含まれます。
つまり、自分に無理のない計画を立て、その後の学習状況によってラーニングアドバイザーのようなスタッフに適宜相談し、よりよい学習環境を自分でデザインしていく(努力を重ねていく)ということが大事なわけです。
計画的に学習を進められなかった私は、締め切り間近に半徹夜のような日々を送り、何とか課題を提出しました。
幸運にも受講を修了し資格取得に至ったわけですが、学習内容の理解度や環境面においては反省点だらけです。
もっと効果的な学習をすることができたはずなのに、計画性の無さからせっかくの機会(時間・学費含む)を無駄にしてしまいました。
そうした反省からも、上記のような学習経験を経て、教師になって今度は学習環境を提供する立場になった私からの反省メッセージをぜひみなさんに聞いておいていただきたかったわけです。
もちろん、「勉強の内容自体が大変であった」とか「質問するメールの作成に困った(メール作成の能力不足)」など、ほかにも大変だったことはあります。

本稿では「計画性の無い学生生活が後になってとても大変であった」ということを強く主張します。
ただし、「大変であった」といっても自業自得であったわけです。
「計画性」は通学制の学習でも同じことが言えると思いますが、とりわけ「e-ラーニング」では主体性が求められるため「計画性のなさ」は大変な事態を招くことを理解していただければと思います。
体験記は今回で終わりです。

次回はこの体験記の内容を活かし、計画性を持って学ぶことの重要性を前提に「e-ラーニングにおける自己管理学習」の分野を考察してみます。
目次
インターネットの魅力とe‐ラーニング
E-ラーニングの特徴と学習方法
双方向性を活用したe-ラーニングのサポート体制
E-ラーニングの効果的な学習方法
E-ラーニングの課題と種類
WEB2.0の世界とe-ラーニング
ネットマナーとコンプライアンス(上)
ネットマナーとコンプライアンス(下)
E-ラーニングを受講してよかった点
E-ラーニングを受講して大変だった点

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