ひきこもり国語辞典・辞書編ま行
お知らせ
掲載していた内容は『ひきこもり国語辞典』[1](2013年4月1日発行)に移しました。
278語、A5版110ページです。
定価400円(税別)、送付するときは1冊500円(送料含む)です。
ま行
マスク
風邪がはやってマスクをする人が多くなっています。
花粉症のころもマスクをする人がいます。
私は十代のころからずーっとマスクをしていました。
だんだんマスクをする人が増えてきたので、私は目立たなくなってうれしいです。
私がマスクをしはじめたのは顔を隠すためだったんです。
いまはその気持ちはうすれているのに、マスクはよくします。
別に風邪でも花粉症でもないのですが。
真似子ちゃん(まねこちゃん)
街で見かけた女性、あるいは友人の服装が自分のものより素敵に見えて、同じようなものを買って着てしまいます。
街中、仲間同士が同じようなカッコウになると、反動で全く違うジャンルのものを買ったりします。
似合わないのでタンスの肥やしになります。
麻痺(まひ)
正気になっていると不安感が増してきます。
その感覚が麻痺した状態、麻痺させた状態になりと動けるようになります。
〔類似語〕錯覚。
まぶしい
元気に働く若い女性がいます。
見るとピカピカ光ってまぶしい感じがします。
ふり返って自分を見ると“地味~ッ”と思います。
丸坊主(まるぼうず)
小学生のころの写真が出てきました。
丸坊主頭で、自分でもいいと思いました。
おとなしそうでも、明るい雰囲気があります。
写真を見ながらいつの間にかあのころの思い出に浸ってしまいました。
あのころに戻りたいです。
回り道(まわりみち)
家から出かけての帰りです。
家が近づいたころ前を近所の人が歩いています。
追い越さなくてよかったと思う一方、その人が振り返りあいさつされたらどう返していいのかわかりません。
不自然に立ち止まるとほかの歩行者がどう思うか。
つい脇道に入りました。家までの距離が遠くなります。
回り道をするタイプなんでしょうね。
万年床(まんねんどこ)
敷きっぱなしのフトンです。
家にいてすることが何もないと、床やタタミよりも、フトンの上がよくなってしまいます。
家での自分の居場所がフトンの上だけという感覚です。
うっかりフトンをたたむと自分の居場所がなくなるという気分に襲われることもあります。
密談(みつだん)
きっと親しい人同士だけでできるのが密談です。
誰かが私の方を見てこそこそと話をしているのを見ると悪いうわさ話をしているのではないか。
悪事の相談のニュアンスがあるのでそう受けとるのですが、それだけではないでしょう。
密談されるのはイヤだけど、密談できるような人はほしいです。
向こう側の人(むこうがわのひと)
表面的なことばの表現だけで、判断してやっていく人がいます。
私は一つひとつのことばをよく考え、言った後もその言い方がよかったのどうかをふり返っています。
「元気ですか」ときかれ「元気なんですが…」と答えました。
そうしたら「元気なんだ、よかったね」みたいなことで終わってしまいました。
私のいう「元気なんですが…」とはこの受けとめ方はほんの少し違うんです。
でもその人にはそれを求めても無理です。その人は「向こう側の人」なんです。
〔反対語〕こちら側の人(「話してもわからない」項目を参照)。
無宗教(むしゅうきょう)
日本人は無宗教の人が多いといいますが違います。
自然の野花に心をひかれ、アクセサリーのようにお守りを持っています。
これらは自然信仰、家族教です。
ほかに科学信仰の人もいます。
私はそれらの全部がないので本物の無宗教です。
絶対孤独教と思うこともありました。
難しい(むずかしい)
難しいことの本質が、「恥ずかしい」ことであることは珍しくはない。
「難しい」と「恥ずかしい」は類似語です。
無駄なこと(むだなこと)
自分のしていることはほとんどが無駄なことで何の役にもたたないことのようです。
それは「現実」に対比して強く思います。
趣味、道楽、お遊び、休息、暇つぶしの類です。
生きていくのに必要な「働く」がないからです。
その反面、世間でいう娯楽的なものもありません。
無味乾燥(むみかんそう)
社会に適応するために、たのしみや趣味をどこかにしまいこんできました。
それに適応するほど自分が無味乾燥な世界に生きる人間になっていくようです。
冥王星(めいおうせい)
太陽の惑星から冥王星が外されると聞いたとき、何だか私が人間から外される感じがしました。
全然関係ないのはわかっているし、変だとも思っているんですけど…。
私は人間界にムリやり所属させられてきた感じがしていたのです。
それを正式にあなたは人間ではないですと告げられた気分…。
それを冥王星が太陽の惑星から外されるときに、感じてしまったんですね。
目覚めかけ(めざめかけ)
いつのころ眠ったようなぼんやりした状態に入ったのかはわかりません。
30歳を過ぎたころ、生き生きした少年時代に経験していた感覚が出てきました。
まだ目覚めてはいませんが、目覚めかけの気分があります。
目を見て話す(めをみてはなす)
「話しをするときは相手の目を見て」といわれます。
アイコンタクトというそうです。
そうしないと気持ちが伝わらない、やましいところがあると思われるそうです。
私はやましいところはありませんが、目を見て話せません。
理由はわかりません。
生理的に耐えられないというしかないです。
そういう人もいるのです。
わかってください。
メンタル主婦(めんたるしゅふ)
引きこもり的な私が結婚しました。
当事者のなかではうらやましがれているのではないかと気がひけます。
一方、主婦としていろいろできないプレッシャーをかけられます。
体調に関係なく、家事をしていますが、ときには寝込みます。
相談相手もいなくて孤独です。結婚していれば友人はいらないと言われます。
メンタル主婦は支援対象外なのでしょうか。
〔関連語〕主婦の引きこもり。
メンヘルナンパ
快活なタイプのヒッキーやニートですが、一般女性に声をかけるのは劣等感があるのか、ためらいがあります。
フリースペースに来るメンタル系(ひきこもり系)の女性と話ができるとちょっと気が休まるようです。
これもナンパの一種なのでメンタルナンパとします。
もう遅い(もうおそい)
これから誰かと出会い、交際し、結婚し、家庭を築き、子どもを産み…と考えています。
「もう遅い、間に合わない」気持ちです。
晩婚化がすすんでも気休めになりません。
子どもを産まない独身者がふえても私とは違います。
やれるのにできない(選ばない)のと、もともとできないのとは意味が違うのです。
模索(もさく)
自分のことです。実際はたんに混乱して、なにがなんだかわからないだけなんです。
それを模索とか模索しているといえば、少しはちゃんと前を向いて整っている感じになります。
こういうことばの雰囲気で実際を飾るって、どうなんでしょうね。
物語(ものがたり)
イヤな思いをしました。
本当は私に関係ないのに、壁を汚したと思われているのです。
この事態を挽回するためにどうしたらいいのかを考えていたはずなのにかなり苦味のある物語(ストーリー)をつくっていました。
甘さで味つけできれば悲劇のヒロインが登場する名作になるかもしれません。
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