ひきこもり国語辞典・辞書編た行
た行
体育の授業(たいいくのじゅぎょう)
その日に体育があるだけで学校を休みたくなる。
マラソン大会、運動会などでは本気で休もうと思う。休んだこともある。
ダイエット
体型面から太らない、痩せたいという気持ちを実現しようとする減食方法です。
多くの女性に特徴的にみられますが「大人になるのに抵抗感を持つ」ために行なうのが私の特色です。
社会経験が少なく、大人になる資格がない。だからまだ“小人”でいたいというのもあります。
大丈夫です(だいじょうぶです)
心配そうに「大丈夫?」てきかれました。
「大丈夫」と答えました。
そう答えてほしいことがわかるからです。
本当は大丈夫なんてことはありません。
聞いている人を安心させるためです。
「大丈夫じゃない」といったら困らせるのです。
こんな気遣いが逆効果かもしれないと思いつつ、とっさにそう答えていました。
妥協(だきょう)
自分を押し殺して周囲に同調する、溶けこむことです。
辞書をみるとお互いに譲り合って、折合いをつけるみたいなこととありましたが、しっくりきません。
私にとっては妥協とは敗北に近い感覚になります。
自分の本当の気持ちを押し通せなかった。
中間の折り合いは意味がない、というか譲歩でしかない。
助けて(たすけて)
周りは冷たい人ばかりだと思ってきました。
あのときはどうしても誰かに助けてほしかったのに声を出せなかった。
手を差し伸べてほしい、思いやったほしかった…。
今はどうしてほしいのかを口に出して言おうと思っています。
だだもれ
愛情不足に育つと親切心も逆に見境いがなくなります。
自分の世界との線引きができなくて、つい関係ない人にも親切心を働かせたくなります。
親切心のだだもれです。
その親切心はいい結果ではないかもしれません。
立ち止まる(たちどまる)
家にいてばかりじゃだめだと動き始めました。
気持ちが急いているらしく動きの割には何も得られない日が続きます。
気持ちのどこかでそうなるかもしれないと覚悟はしていました。
だからそのままのペースで人の集まる場に参加し、相談窓口に通うなどしました。
そんな生活が半年になりました。
「少し立ち止まったら」という人がいて、ハッとしました。
休憩! と自分に言い聞かせて休みました。立ち止まりです。
いまは再始動が重いテーマになりつつあります。
脱出(だっしゅつ)
これまでは母のせいにしていたと気づきました。
子どもの頃はそれでよかったのに、もはやそうもいきません。
母のせい、誰かのせいから脱出しなければなりません。
その壁が低くはないことも確かなのですが…。
達成感(たっせいかん)
20歳を過ぎているので年金の支払い請求が来ています。
これまで支払っておらず、親が留守のときに職員が事情聴取に来ました。
相手は自治体ですし、親がいてもどうにもできないでしょう。
正直に収入がない事情を話しました。
事態は何も変わりませんが、自分的には少し達成感があります。
タメ語(ためご)
「タメ」とは同年齢の意味。
辞書には載っていないのでどんな漢字を当てるのかわかりません。
「タメ語」とは敬語ではなく、対等の関係でのことば遣いになります。
自分は未熟者だという自覚があるので、せめてことば遣いだけでもよくしたいという思いがあります。
そうすると相手が同年齢以下なのか年上なのかということが気になります。
「タメ語」を遣っていいのかどうか戸惑います。
いきなり相手の年齢をきくのも変なので、そのあたりを気にしながら話し始めることになります。
短期バイト(たんきばいと)
二週間の期限限定の、体力を使うバイトをしました。
はじめてのバイト体験で、がんばりました。
一週間過ぎたら本当にへとへとです。
体力以上に失敗しないように、怒られないように、迷惑をかけないように上司や同僚に神経を遣っています。
こっちの気遣いがはるかに疲れる原因です。
二週間の期限がなかったら死んでいました。
誕生日(たんじょうび)
もうこの年になって誕生日も特別のことだとはいえないのかもしれません。
年が一つ増えるのは喜ばしくはないのに誕生日だけはちょっと嬉しいです。
誰かが誕生日を覚えていてくれるとかなり嬉しいというのも実感です。
年を重ねるよりもこの世に出てきたことを祝う日が誕生日だそうです。
誕生プレゼント(たんじょうぷれぜんと)
数少ない友達の誕生日にプレゼントを考えます。
なぜか高すぎるものをプレゼントに買ってしまうことがあります。
男性タレント(だんせいたれんと)
男性は女性と一緒の集まりのとき、男性は好みの女性タレントの名前をポンポンと挙げます。
女性は聞く側に回って「かわいいよね―」とうんうんうなずいていますが、それほど興味があるわけではありません。
それよりも好きな男性タレントの話題を持ち出したいくらいですが、面食いだと思われたくないので我慢しています。
女性だって若いイケメンが嫌いなわけではないのです!
痴漢被害妄想(ちかんひがいもうそう)
電車に乗るとチカンをしたと捕まるのではという被害妄想、被害予想感がでます。
電車内では両手とも吊り革に手をやるようにしています。
デッキに立っていることも多いです。
電車に乗らないのがいちばんいいのです。
父親(ちちおや)
社会の掟、約束事、世間体を示す原理主義者になりやすい立場の人。
家族内の独裁者。家庭ではいろいろと弱点を示すけれども家庭の外に対してはいい親をしたがる(いわゆる外面がよい)。
その落差は驚くほどですが、当人はそれに気付いておらず一個の統一体を続けられる不思議な存在です。
知的な親(ちてきなおや)
親が妙に賢いと理屈でものをいいます。
その理屈に流されていくと自分を失う。
子どもは理屈で育てるよりも愛情で育ててほしい。
〔類似語〕立派に育てる
注目される(ちゅうもくされる)
家の近くで事故発生です。
いつもは人に見られないように、声を聞かれないように潜んだ生活をしています。
しかし、このときは出かけて事故の様子を見ました。
集まった人たちは事故に関心が向いて私には関心が向かないので安心です。
注目して見られる感じが耐えられないです。
昼夜逆転(ちゅうやぎゃくてん)
生きていく目標がわからない、今日も何かをする予定もない。
そうすると朝起きだす理由がなく昼まで寝ています。しかも運動もしない。
体は疲れなくて夜遅くまで起きている。
昼夜逆転が徐々に肥大化し、定着します。
長髪(ちょうはつ)
(1)ある一線を超えて社会に入ってはいかない、なじむつもりはないことを暗黙のうちに公示している自己表現。
副作用として自分で髪を切ったり、セットする技術を身につくことがあります。
(2)美容院に行くのを節約しています(女性)。
髪が顔を隠すカーテンになるので、長髪は自分に合っていると思う。一石二鳥か?
徴兵制(ちょうへいせい)
保守系論者が言いがちなひきこもり・ニートへの特効薬的対策です。
私にとってはこの社会自体が徴兵制みたいなものです。
これ以上の徴兵制はいりません。
ちょっとの一歩(ちょっとのいっぽ)
ちょっとの一歩は人によって、レベルは違います。
あいさつが普通にできる人は、あいさつプラス一言を添える。
あいさつができない人は、勇気を出してあいさつをしてみる。
あいさつする勇気もまったくでないなら、人のいないところであいさつの練習をしてみる。
ちょっとのことでいい。
あいさつに限らず、いろんなところでちょっと一歩を踏み出してみる。
ぼくはそうやって少しずつ変わって、改善していったと思う。
沈黙(ちんもく)
人と会っている時は沈黙になるのが苦手です。
特に一対一の時が難しく、人数が多いと楽ですが多すぎるとまたダメです。
情緒不安定の証拠です。
沈黙に耐えられず、ついどうでもいいことを話して、話さなければよかったと失敗します。
通販(つうはん)
通信販売。家から出ないで必要なものを手に入れるのに役立つ便利な方法です。
通販が広がり定着したからひきこもりが増えたわけではありません。
そうだとは思いますがひきこもりの条件としてよくなったといえるかもしれません。
必要とするものが個人でかなり偏ってしまうことと、それを買うお金が問題ですね。
つけあがる
付き合いが苦手です。
親しくしてくれるいい人が現れたので、人付き合いが苦手だったのを忘れて、なれなれしくしていました。
その人から「頼られすぎても困る」といわれ、つけあがっていたのかも、と反省しました。
角が生えてくる(つのがはえてくる)
だんだんと怒りが出てくる気分。
昔から使われてきましたが、だんだん使われないようになりました。
私のなかでは復活しています。
ツンでれ
すごく愛情欲求が強く、甘えたいのに甘え方がわからないために、世話役になりきることがあります。
注目をあびて一瞬は嬉しいのですが、リーダーシップを発揮し、輝くことはあっても、甘えるどころか甘えられることに嫌気がさしてくる。
ついにはキレたり、うつに陥ったりします。
こういうことがわかると、ツンツンしているようでも、内心はデレデレしたいのだということがわかります。
親がきびしくて甘え知らずに育ったことが原因と思われます。
ていたらく
何度か気を取りなおし、あることに自分なりに取り組んでみました。
しかし、長続きせず一つとして身についたものはありません。
これが自分のていたらく(体たらく)です。
自分をことばのうえで貶め、そこで自分の実態と自分の評価のバランスを図ろうとしています。
できない自慢(できないじまん)
別に自慢をしているつもりはないのです。
これはどう、あれはどう、と勧められるたびに「できない」と思うのです。
確かにやってみないうちから「できない」というのはどうかなとは思うのですが、とても「やってみます」とか「できます」とは言えません。
聞く方には「できないばっかりと答える人」と思われてしまいます。
手詰まり感(てづまりかん)
それほど多くのことに挑戦してはいませんが、自分のなかでは何をしてもうまくいかないという予測がつきます。
知識、常識、技術、容姿、特技、好感度などいろんなことに何一ついいところがないのです。
他の人からはあれがいい、これがどうと言われてもまったく実感がありません。
次に何かをする手がないのです。
出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)
(1)「優れた者はねたまれる」、そこで抑えるのがフツーの意味。
(2)ひきこもり界隈では「調子に乗って何かをすると結果はよくない」とう意味になります。
フリースペースで目立ってしまうと排除・排斥されます。
ときには「2ちゃんねる」でたたかれることもあります。
これは自分が「出る杭」になったためのようです。
点検(てんけん)
ファストフードに入って、カウンターの前に立ったところで、はて何を注文しようかと考えこんでいました。
メニュー表を見ながら、一つひとつの品をチェックしていたのですが、店員さんの様子がなにか妙です。
気がつくと私の後ろには数人が順番待ちで並んでいるのです。
メニュー選びの点検では、こんなことが何度かありました。
電車(でんしゃ)
夜、 電車で家に帰る途中、向かいの席に見覚えのある人がいます。
親しくはなかったけれども高校時代の同級生です。
気付かれたくないと思いましたが、車内を動くと目立ちます。
目をつむり眠った振りです。
耳はそれとは反対に敏感になり、もと同級生の動きや通過駅を間違わないようにしました。
気が付かれなくてよかった、のでしょうか?
てんぱる
麻雀(マージャン)であと一つの牌がそろえば完成する状態をてんぱいといいます。
その動詞形がてんぱる。
他のメンツがその牌を捨てるのではないか、自分でつもるのではないかと、ドキドキして待つ感じをさします。
意味が転じて、緊張感が高まる、追い詰められて焦りが募る、そういうときにてんぱる、または「てんぱっている」と表現します。
私のばあいは、何事でも自分の番になるとオドオドし、自然に動けず、挙動不審になります。
トイレ
することがなく一人で過ごす学校の休み時間。
長い時間を過ごすためにトイレに行きます。
髪をとかしたりしています。
〔類似行動〕読書に集中。
投稿(とうこう)
登校は好きではないが、投稿はひそかに常連だったりする。
同音異語・同音異文字です。
投稿に似ているものに懸賞クイズやアンケートに答えるのがある。
当事者弁慶(とうじしゃべんけい)
メンタル系の人を相手にすると饒舌になる、慇懃無礼な態度をとる人がいます。
一般人相手だとだんまりになり、接触を避けています。
優位でなくてはダメ、同列ではいられないのでしょうか。
内弁慶という人がいるので、当事者弁慶とでもいいたいです。
冬眠(とうみん)
人間にも冬眠があればいいですね。
私は一人勝手に長い冬眠生活をしています。
冬だけでなく一年中通してね。
春がいつ来るのがわからないまま、待ち続けていました。
遠い(とおい)
交通費がかかるという意味。時間や距離はは関係ありません。
たとえ地球の裏側であろうが、冥王星であろうが、交通費を出してもらえたら「近い」です。
都会生活(とかいせいかつ)
町中を歩くと、光るもの、主張するものが並んでいるのが都会です。
周りのものに影響されやすく、流されていって自分本来のものが薄くなってしまいます。
自分らしいもの、関心を集中することが都会生活をする対策です。
どこまで進んでいるかは別として。
時計(とけい)
世の中には目に見えないものを、目に見えるようにする役目をするものがいろいろあります。
たとえば学業成績を示すテストの点、金をもっているかどうかの不動産所有と預金額。
そしていちばん身近に感じられるのが時計。
時間が過ぎていくのを突きつけてくるのが時計です。
時間が進むのがイヤで気になってたまらなくなることがあります。
家中にある時計を全て止めてしまったこともあります。
図書館(としょかん)
外に出ても行く先がない。
うっかり喫茶店に入ったりするとお金を使うし、人の出入りが多いと早く出ないと悪い気分になります。
その点、図書館はいい。
金は不要だし、本を探すだけで時間がすぎていきます。
気に入った本を見つけ、読み始めれば、それだけで時間がもちます。
誰かと話すこともいらないし、人気(ひとけ)があるので人間界にいると実感できます。
たまに図書館が「整理中」とかで休館だとがっくりし、行くところがなくなります。
月曜日(休館日)だったりすると、自分が曜日を忘れて生活していることを実感します。
突然変異願望(とつぜんへんいがんぼう)
あるときから一人前の社会人として生き生きしています。
前からの知り合いにあったら「あの人は~だと思ったけど本当じゃなかった、勘違い」と思われるのがベストです。
ときどきこんなことを思い浮かべていますが、これは突然変異願望だと思います。
とてもよかった
十人近くが集まって公園に行き花見をしました。
周りの花見客と見比べるとずいぶん静かな、地味な花見でした。
数日後、そこに一緒にいた人から「とてもよかったね」と言われました。
この人はこれまであまり楽しい経験をしていなかったのかな、共通のものを実感しました。
取り返し衝動(とりかえししょうどう)
取り戻し気分が心の奥にあるのです。
長くひきこもっていたあと、動けるようになりました。
これまでの空白を取り戻すように活発に動いたのです。
見たもの聞くもの次つぎに手を出し、結局何もならず元と変わりません。
急がずに着実に積み重ねていくのがお勧めと聞きました。
それでも動いた分の成果は後に出てくる、と慰められました。
トンネル
田舎にいたので鉄道はあっても列車の本数が少なく、近道として鉄道を歩きました。
鉄道の途中にトンネルがあり、そこを歩いて抜けることがありました。
初めは真っ暗ですが、そのうち向こうに明かるい部分が点のように浮かびだんだん大きくなります。
それが出口です。
ひきこもり生活も長くなりましたが、向こう側にまだ明かるい点が見えません。
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