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川崎市子ども夢パーク

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川崎市子ども夢パーク



所在地 〒213-0033 神奈川県川崎市高津区下作延 5丁目 30番地 1号
TEL 044-811-2001
FAX 044-850-2059

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ページ名 川崎市子ども夢パーク 神奈川県川崎市 (  )
子どもたちにとってのサードプレイス。自宅と学校以外の「居場所」が果たす役割 
リモートワークの気分転換に、カフェやシェアオフィスなど、自宅でも会社でもない「第3の場所」の心地よさを再確認した人も多いだろう。
いつもとは違う人間関係のなかで心地よく過ごせる「サードプレイス」。
大人だけではなく、子どもたちにとっても、家庭と学校以外に自分らしく過ごせる「居場所」があることは、大きな意味を持つ。
子どもたちにとってのサードプレイスには、どんな役割があるのか。
そこではどんな学びが実践されているのだろうか。
オンライン開催で行われた東京大学名誉教授(教育学)の汐見稔幸さんの連続講座「これからの教育のゆくえ」。
その第2回である「暮らしのなかの学び」から、当日講師として参加された子どもたちの居場所に詳しい西野博之さん、森田眞希さんとの対話も含め、参考となる内容を紹介したい。
好奇心の芽を摘まない環境が学びを育てる
神奈川県川崎市にある「川崎市子ども夢パーク」をご存知だろうか。
2003年に川崎市によってつくられ、敷地内にはプレーパーク(冒険遊び場)や公設民営の「フリースペースえん」などがある。
「子どもたち1人1人が大事にされ、安心してありのままの自分でいられる場をつくる」という理念で運営されている施設だ。
プレーパークは、禁止事項をなるべくなくした遊び場で、泥んこ遊びや水遊びはもちろん、穴掘りや木登り、工作など、五感を活かして自由に遊ぶことができる。
子どもたちが「やってみたい」ことにどんどんチャレンジし、安心して失敗できる環境が用意されている。
フリースペースえんは、主として学校のなかに自分の居場所を見いだせない子どもたちや若者のための施設だ。
ここでは、子どもたちの「暮らし」を大切にし、毎日昼食をつくり、みんなで食べる。
カリキュラムを決めるのは大人ではなく、1日の過ごし方は子どもたちが決める。
「なにもしない」時間を確保し、学びたい子には個別の学習支援もある。
「チョコレートって何からできてるの?」
この川崎市子ども夢パークのような、自分らしく安心して過ごせる居場所では、子どもの興味や関心は、暮らしや遊びのなかの小さなきっかけから始まる。
不登校や引きこもりの子どもや若者の居場所づくりに35年前から関わり、川崎市子ども夢パーク・フリースペースえん総合アドバイザーを務める西野博之さんによれば、最近子どもたちに人気なのは「カカオの実からチョコレートをつくる企画」だという。
これもきっかけは、「チョコレートって何からできているの?」という子どもたちの問いかけだった。
自分で考え、問いを立て、探求する力が動き出すこの環境で、西野さんたちは、学校教育がいままさに切り替えようとしている「アクティブ・ラーニング」を、先駆けて実践してきたと言えるだろう。
子どもたちのアイデアと地域の大人たちの協力により、「学び」のコンテンツは次々に生まれている。
うちわづくり、実験授業、楽器の演奏、カレーを材料からすべて育ててつくるなど、それぞれ参加したい人が楽しみながら挑戦できる仕組みだ。
ここで子ども時代に、「サイエンスミニシアター」という仮説実験授業に出会って興味を持ち、アメリカの大学で物理を教えるまでになった人もいるという。
「子どもの育ちには、無駄に見える時間やスキマも大事。好奇心の芽を摘まず、その子の力を信じ、自ら伸びていこうとすることに対して邪魔をしないことです。
子どもたちが試行錯誤して失敗しながら、驚きや落胆、喜びの繰り返しのなかで体感し、思考化するプロセスを大事にしています」(西野さん)
多世代、多様な人が互いに出会い、相手を生かし合う場
東京都小金井市にあるNPO法人「地域の寄り合い所 また明日」は、保育園、認知症のデイサービス、そして地域の寄り合い所という3つの機能を併せ持つ福祉施設。
乳幼児とお年寄りが共に過ごす場所を、広く地域の人たちに開放しているユニークな施設だ。
公園の前にある入口には、門もオートロックもなく、誰でも気軽に立ち寄ることができる。
子育て中の親子や近所に住む人たちがかわるがわる顔を出し、お茶を飲みながら、子どもたちやお年寄りとゆったりと流れる時間を楽しむ。
学校の放課後には地域の小中学生が「ただいま~!」と声を上げて遊びにくる。
多様な人との関係を自分でつくる
子どもがままごとの道具で「ばあば、お茶どうぞ」とお茶を出すと、「ありがとうね」と飲む真似をしてお年寄りがにっこり笑う。
出歩くことが億劫なお年寄りも、子どもたちに「じいじも行こう!」と誘われ散歩に出かける場面も、よく見かける光景だ。
折り紙をお年寄りに教わる小学生や、幼い子をあやしながら恋バナをしたり、何度も同じ話を繰り返すお年寄りと、ニコニコしながらやりとりを楽しんだりする中学生もいる。
普段赤ちゃんと触れ合うことのない小中学生も、何度か遊びに来るうちに赤ちゃんを抱っこしてあやすことができるようになる。
代表を務める森田眞希さんは次のように語った。
「学校で居場所を見つけられなかった小学生が、ここで小さな子どもをあやす様子をお年寄りにほめられ、自信をつけ、保育士になりたいと自らの夢を見つけたこともありました」
多世代がともにいて、障がいがあってもなくても、いまできることが違っても、互いに相手を思いやり、生かし合うことができる場所。
「地域の寄り合い所 また明日」は、学年で区切られる均一的な学校の人間関係だけでは見つけられない自分らしさを発見し、体験を通して多様な人との関係を自分でつくることのできる「サードプレイス」だ。
森田さんは、いつもスタッフには「やりすぎない、出過ぎない、待つことを大切にしよう」と伝えているという。
スタッフはできるだけその場に溶け込み、安全で安心な場になるように、そのやりとりを見守るのが大切だと考えているからだ。
「ねばならない」から解放されなければ、本当の出会いは生まれない
「自分の力を存分に発揮して、幸せに生きてほしい」「言われたことだけではなく、自分なりに考え、行動できる大人になってほしい」──。
これは、大人たちにも共通する願いのはずだ。
しかし、こうした願いは、タイムリミットのある「受験」というハードルを前に、忘れられてしまうことが多い。
連続講座のファシリテーターでもある汐見稔幸さんは、西野さんと森田さんの話を次のようにまとめた。
「人間は、それぞれの人生において、おもしろいことや好きなことに取り組みながら、自分はなんのために生まれてきたのかを一生懸命探しています。
子どもたちの学びを保障する条件としてはいろいろありますが、学びには『人そのもの』『ものそのもの』『世界そのもの』との出会いが大きく作用します。
『ねばならない』から解放された場所でなければ、その子にとって本当の出会いは生まれないのです。
いまの社会は『ねばならない』が無尽蔵に増えてしまっているため、そこでは、子どもたちは『したい』ことを十分にできません。
『ねばならない』の世界の前に、いま生きている世界のなかに『すごい!』『面白い!』と思うことを時間の制限なしに感じることが必要です。
まずは自分がやりたいことを一生懸命にやってみて、試行錯誤しながら何が自分に向いているのかを見つける。
そういうことを保障された子のほうが、自分から『ねばならない』の世界にも飛び込んでいくことができるようになります。
今日西野さんと森田さんにお話しいただいた2つの場所では、そのことを子どもたちに充分に保障していることがよくわかりました」
「ねばならない」を守る以上に大事なこと
大人にとっても必要な、本当の意味での「サードプレイス」
コロナ禍でもいつも通り施設を開き続けた川崎市子ども夢パークでは、感染対策のためにさまざまな制限をしなければならなかったが、そこでも子どもたちが楽しみながら知恵を出し合う姿が見られたという。
「大人は『中止』『禁止』とすぐに言っていましたが、子どもたちは、コロナ禍でも楽しく遊ぶにはどうすればいいかを自分たちで考え、おもしろいアイデアで新しい遊びを創り出しました。
なぜダメなのか、どうすればできるのかを考え、チャレンジし続ける子どもたちから教えられたこともたくさんありました」(西野さん)
子どもたちは、大人に定められたルールを言われた通りにただ守るだけでなく、自分たちで問いを立て、協力し、創造し、制限されたなかで工夫してより楽しく生きていく力を確実に身につけていたという。
翻って私たち大人はどうだろうか。誰かから与えられる「ねばならない」を守る以上に大事なことを、大人も子どもから学び、捉え直す必要があるのではないだろうか。
子どもたちに必要な「サードプレイス」は、他人にあわせたり、親の目を気にしたりせずに、安心して過ごせる場所であることが重要だ。
受験を勝ち抜くための塾でも、親に決められた習いごとでもなく、「安心してありのままの自分でいられる」ことが大きな意味を持つ。
評価や競争から解放され、誰とも比べられることなく、制限や時間に追い立てられることなく、試行錯誤しながら自分のなかに生まれる思いを形にできる本当の意味での「サードプレイス」。それをこれからどのように増やしていくか。これは、子どもたちだけでなく、すべての世代にとっての大きな課題かもしれない。
汐見稔幸(しおみ・としゆき)◎東京大学名誉教授、日本保育学会会長、全国保育士養成協議会会長、白梅学園大学名誉学長、一般社団法人家族・保育デザイン研究所代表理事。
1947年大阪府生まれ。専門は教育学、教育人間学、保育学、育児学。21世紀型の教育・保育を構想中。
NHK Eテレの番組などにも出演。
保育、子育て、教育などについてのわかりやすい解説には定評がある。
西野博之(にしの・ひろゆき)◎認定NPO法人フリースペースたまりば理事長、川崎市子ども夢パーク・フリースペースえん総合アドバイザー。精神保健福祉士。1960年生まれ。
1986年より不登校児童・生徒や若者の居場所づくりにかかわる。
91年にフリースペースたまりばを、03年川崎市子ども夢パーク内に、公設民営の不登校児童・生徒の居場所「フリースペースえん」を開設。
文部科学省「フリースクール等に関する検討会議」委員などを歴任。神奈川大学非常勤講師。
森田眞希(もりた・まき)◎保育士。NPO法人「地域の寄り合い所 また明日」代表理事。
1969年、東京都生まれ。88年上智社会福祉専門学校卒業後、総合病院の院内保育士として勤務。
01年、同病院の高齢者施設で働いていた夫の和道氏や仲間とともに「子どもとお年寄りの家 鳩の翼」を設立し、06年にNPO法人「地域の寄り合い所 また明日」を開所。
2020年、第17回日本福祉学会地域福祉優秀実践賞受賞。
〔2021年4/20(火) Forbes JAPAN 太田美由紀〕 

参加者自由 子どもの「今」を考える 条例にちなみフォーラム
子どもたちが健やかに幸福に生きる社会の実現に向けて制定された「かわさき子どもの権利に関する条例」にちなんで、12月17日(日)に高津市民館でフォーラムが開催される。
時間は午後2時から。参加は自由。主催は川崎市、川崎市教育委員会。
識者ら招きディスカッション
当日は3部構成。第1部は識者らによるシンポジウムを開く。
登壇するのは早稲田大学教授の喜多明人氏、川崎市子ども夢パーク所長の西野博之氏、子どもの権利フォーラム代表の山田雅太氏。
内容は子どもたちを取り巻く現状から、いじめ、抱えている悩みなどを予定している。
第2部は権利条例を活かしたまちづくりを考える参加者らによるディスカッション。
外国人の子どもたちや障害児らへの支援の在り方や、いじめ、不登校問題の解決、子ども食堂の実態と役割など、様々なテーマにグループに分かれて話し合う。
第3部では2部で話し合ったことを発表しあい、課題の共有を図るとのこと。
詳細・問合せは【電話】080・3471・6448(圓(つぶら)谷(や)さん)へ
〔2017年12月15日号 タウンニュース中原区版〕

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