カテゴリ:宮崎県(地域)
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+ | 県は、虐待や離死別、経済的な問題など様々な事情で家族と離れて暮らす子どもたちに家庭に近い養育環境を提供する「子どもの家庭的養護」に取り組んでいる。<br> | ||
+ | 宮崎市に昨年9月、里親に関する相談に応じたり、説明会を開催したりする「里親普及啓発センターみやざき」(坂元貢センター長)が開所した。<br> | ||
+ | NPO法人みやざき子ども文化センターが県の委託を受けて運営している。<br> | ||
+ | センターは今年1月、里親の研修会を開催した。40~50歳代の夫婦3組が宮崎市内に集まり、発達心理学や児童福祉制度について学び、意見を交わした。<br> | ||
+ | ◇2014年度末現在、県内には家族と暮らせない子どもが465人いる。<br> | ||
+ | これらの子どもたちを県などの委託を受けて育てるのが里親の役割。<br> | ||
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+ | このほか乳児院・児童養護施設で400人、ファミリーホーム(5~6人程度)で5人が暮らす。 | ||
+ | 里親のもとやファミリーホームで生活する子どもの割合(里親等委託率)は14%(全国16・5%)で、県は厚生労働省が掲げた目標にならい、29年度までに里親等委託率を約33%に引き上げたいとしている。<br> | ||
+ | センターが昨年9月から各地で開いてきた一般向けの講演会や説明会には30~50歳代を中心に延べ約180人が参加した。<br> | ||
+ | 坂元センター長は「地域全体で里親制度について理解し、支えていくことが大切だ」と訴える。<br> | ||
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+ | 県は里親委託を本格的に進めようと、2016年度予算案で〈1〉「里親普及促進センター」の新設など里親への委託増加を目指す事業(2550万円)〈2〉乳児院の整備(6418万円)〈3〉専門的な相談支援を行う「児童家庭支援センター」と「里親トレーナー」の導入(1386万円)--を3本柱とした「家庭的養護みやざきモデル推進プロジェクト」を掲げた。<br> | ||
+ | 県こども家庭課の松田正宏主幹は「幼い頃から特定の大人と愛着関係を築くことは、子どもの成長にとって大切。里親への委託促進を図りたい」と話す。<br> | ||
+ | 県は16年度予算案に、里親委託促進事業などを含む「子どもの貧困対策関連事業」として158億3100万円を計上している。<br> | ||
+ | 子どもの教育や生活への援助だけでなく、保護者の自立支援などにも取り組み、すべての子どもが生まれ育った環境に左右されず、将来に希望や夢を持って生きていける社会の実現を目指す。(おわり)<br> | ||
+ | 〔2016年3月13日・貧困ネット、平成28(2016)年3月7日 読売新聞 西部朝刊〕<br> | ||
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2016年3月14日 (月) 11:36時点における版
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周辺ニュース
◆['16県予算案から](6)子どもの家庭的養護(連載)=宮崎
◇里親制度 地域全体で支える 宮崎に普及促進センター新設
県は、虐待や離死別、経済的な問題など様々な事情で家族と離れて暮らす子どもたちに家庭に近い養育環境を提供する「子どもの家庭的養護」に取り組んでいる。
宮崎市に昨年9月、里親に関する相談に応じたり、説明会を開催したりする「里親普及啓発センターみやざき」(坂元貢センター長)が開所した。
NPO法人みやざき子ども文化センターが県の委託を受けて運営している。
センターは今年1月、里親の研修会を開催した。40~50歳代の夫婦3組が宮崎市内に集まり、発達心理学や児童福祉制度について学び、意見を交わした。
◇2014年度末現在、県内には家族と暮らせない子どもが465人いる。
これらの子どもたちを県などの委託を受けて育てるのが里親の役割。
90世帯が登録しており、51世帯で計60人を受け入れている。
このほか乳児院・児童養護施設で400人、ファミリーホーム(5~6人程度)で5人が暮らす。
里親のもとやファミリーホームで生活する子どもの割合(里親等委託率)は14%(全国16・5%)で、県は厚生労働省が掲げた目標にならい、29年度までに里親等委託率を約33%に引き上げたいとしている。
センターが昨年9月から各地で開いてきた一般向けの講演会や説明会には30~50歳代を中心に延べ約180人が参加した。
坂元センター長は「地域全体で里親制度について理解し、支えていくことが大切だ」と訴える。
◇
県は里親委託を本格的に進めようと、2016年度予算案で〈1〉「里親普及促進センター」の新設など里親への委託増加を目指す事業(2550万円)〈2〉乳児院の整備(6418万円)〈3〉専門的な相談支援を行う「児童家庭支援センター」と「里親トレーナー」の導入(1386万円)--を3本柱とした「家庭的養護みやざきモデル推進プロジェクト」を掲げた。
県こども家庭課の松田正宏主幹は「幼い頃から特定の大人と愛着関係を築くことは、子どもの成長にとって大切。里親への委託促進を図りたい」と話す。
県は16年度予算案に、里親委託促進事業などを含む「子どもの貧困対策関連事業」として158億3100万円を計上している。
子どもの教育や生活への援助だけでなく、保護者の自立支援などにも取り組み、すべての子どもが生まれ育った環境に左右されず、将来に希望や夢を持って生きていける社会の実現を目指す。(おわり)
〔2016年3月13日・貧困ネット、平成28(2016)年3月7日 読売新聞 西部朝刊〕
周辺ニュース
◆宮崎県が策定中の子どもの貧困対策の推進計画案で、本県の子どもの貧困状況を表す指標(19項目)のうち、生活保護世帯の子どもの高校・大学への進学率が全国に比べて特に低調であることが示された。
また、生活保護世帯の高校中退率は全国より高く、経済的困難が教育機会を狭めている実態が浮き彫りになった。
〔2016年2月2日・貧困ネット〕
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