Job:食品衛生管理者・食品衛生管理士・食品衛生監視員・食品衛生責任者・食品衛生指導員
食品衛生管理者・食品衛生管理士・食品衛生監視員・食品衛生責任者・食品衛生指導員
〔2003年原本〕
食品衛生管理者は、食品衛生法により、乳製品、化学的合成品である添加物、食肉製品など特に衛生上の注意を必要とする食品の製造や加工に従事する人の監督(保健所などで)を行ないます。
主な仕事は、管理する食品や添加物が法律、条例に違反しないように、製造・加工の従事者を監督すること、製品の衛生上の品質管理を行なうことで、そのために食品衛生に関する専門的知識を必要とします。
食品衛生管理者は、任用資格で、次の人が該当します。
①医師、歯科医師、薬剤師、獣医師。②大学卒業で医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修めた人。
③厚生労働省指定の食品衛生管理者の養成課程を修了した人。
④食品製造・加工、その添加物の製造加工に3年以上従事し、厚生労働省指定の講習会の課程を修了した人。
④の講習会は日本食品衛生協会が実施します。
食品衛生管理士は、法律で食品衛生管理者の設置を義務づけられていない業種で、食品事故を防ぐために、衛生管理面の業務の依頼を受けて行なう人です。
日本食品衛生協会の書類審査の合格者が有資格者となります。
審査を受けることができるのは、①食品衛生監視員として実務経験通算10年以上の人。
②大学、短大で公衆衛生学、食品学、水産学、農芸化学、畜産学科の教授、助教授、講師の職に関わった人およびその課程を修めた者で食品衛生管理の実務経験が10年以上の人。
食品衛生責任者は、食品の製造・販売、処理、飲食などの食品を扱う営業所で、事業主の指示に従い食品の衛生管理を行なう仕事です。
食品を扱う個人事業主になるには欠かせない資格です。有資格者は次の人です。
①栄養士、調理師、製菓衛生師、食品衛生管理者の資格をもつ人。
②保健所長などが実施する講習会、知事が指定した講習会の受講修了者。
食品衛生監視員は、厚生労働省、都道府県、市区町村に勤務し、食品衛生行政を担当する公務員です。
食品衛生法の目的をとげるために、食品、添加物、器具、容器、包装などの衛生状態を検査し、不良品の製造・販売を監視し、細菌の有無や化学成分を検査、測定するのが主な仕事です。
食品衛生監視員にはかなりの職務権限が与えられており、営業の施設や帳簿類などを検査したり、施設内を強制検査したり、食品、添加物、器具などを押収することもできます。
そのほか住民に対する衛生教育、食中毒予防教育、飲食業者の許認可事務なども行ないます。
食品衛生監視員は次の人の中から任用されます。
①厚生労働省指定の養成施設の課程を修了した人。
②医師、歯科医師、薬剤師、獣医師。
③大学で医学、歯学、農学、獣医学、畜産学、水産学、農芸化学の課程を修め卒業した人。
④栄養士で2年以上の食品衛生行政に従事した経験のある人。
食品衛生指導員は、食品衛生監視員の指導のもとに担当区域内の業界の代表的指導者として、巡回指導などの業務を行なう人です。
(社)日本食品衛生協会の行なう食品衛生指導員養成教育を修了した人に資格が与えられます。