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Job:漆器工芸家・鎌倉彫工芸家

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漆器工芸家・鎌倉彫工芸家

2003年原本

漆器工芸家

漆器(しっき)の工芸的製作者です。彫漆(ちょうしつ)作家といいます。
仕事の内容はいくつかに分かれ、それに対する職名もあります。
木地師(きじし)は、原材料の木を決まった寸法に切り、加工し、
板物、曲げ物、挽(ひき)物(轆轤(ろくろ)で挽く)などの作品の素地をつくります。
その後、素地に生漆を塗り、乾燥させます。
これが下地塗りで、作品によっては何回か繰り返すこともあります。
その間に、麻布を貼る(布着せ)や和紙を貼る(紙着せ)などの作業もあります。
下塗りが終わると、そのつど、研ぎ作業をします。
塗り師は、上塗り漆を仕上げる仕事をします。箆(へら)や角粉(つのこ)などで光沢を出し仕上げます。
上塗りの後、象嵌(ぞうがん)や螺鈿(らでん)で飾り図を描く人を蒔絵師(まきえし)といい、
鑿(のみ)で図案を彫り、そこに金粉などを入れて飾り図を描く人を沈金師(ちんきんし)といいます。
製作するのは、食器類(重箱、茶碗、盆、箸(はし)や箸置き)、文房具類(文手箱、硯(すずり)箱、文机)、
茶道具、家具、飾り棚や高級建築の床の間などのインテリア関係です。
最近使用される原料漆の多くは、中国からの輸入物です。
蒔絵を描くときは、日本産の漆がよく、高級品は日本漆を使うことが多いようです。
家内工場的なところと手工業的な徒弟制なところがあります。
徒弟制のところは将来独立した工芸家をめざす人が多いのですが、
〔給〕は〔低〕、小遣い程度のところもあります。

鎌倉彫工芸家

鎌倉彫は、伝統的な漆器工芸品です。
材料の木は銀杏(いちょう)や桂(かつら)など。
茶托(ちゃたく)、盆、硯(すずり)箱、手鏡、菓子器、茶道具、飾り額などが作られます。
木で型を作り、彫刻し、漆を塗る漆器工芸家の仕事です。
蒔絵としては花鳥、東洋古典の物語絵などをテーマにしている図柄が多くあります。
働く場所は工房が多く弟子入りの修業の形で工芸家になる人が多いようです。
最近はカルチャーセンターや鎌倉彫教室が開かれています。
しかし、そのあたりで習う技術では、プロになるには不十分のようです。
鎌倉彫技能士は労働省技能審査認定者です。

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