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Job:押絵羽子板職人

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押絵羽子板職人

2003年原本
押絵羽子板を作る専門家。
基本作業は、全体構想、押絵づくり、面相描き、組み上げ、板作り、取り付けの6段階。
全体像を考えるときには、日本舞踊や歌舞伎を見ると参考になるようです。
作る押絵は鳴神(なるがみ)、助六、弁慶、八重垣姫、浅妻船(あさづまぶね)、つづみ、藤娘など。
しかし同一の版型をつかって量産するものではありません。
工程は、下絵にあわせて着物の襟(えり)、帯など部品ごとにボール紙を切り抜く、それに合わせて布を裁断する。
綿入れ、切れ地で包んだボール紙への貼り付け、身ごろ、手ごろを下絵にそって貼る。
最後は顔づくり。これがいちばん難しく、作品の売れ行きを左右します。
髷(まげ)は黒く染めたスガ(繭(まゆ)を引いたままで糸に撚(よ)る前の絹)を櫛(くし)で梳(す)きながら結うように植える。
胴と顔ができたら羽子板の上に釘(くぎ)糊(のり)ではりつけて完成。
機械が使えず、鋏(はさみ)、糊(のり)、箆(へら)を使う手仕事。1日に1本か2本くらいしかできません。
1反の布から羽子板40枚分ぐらいができます。
新築祝い、結婚祝い、敬老の日、土産品など年中売れるけれども、中心は12月。
東京・浅草の羽子板市は年末の風物詩であり、外国人にも人気があります。
売れ行きは景気に左右されます。
江戸押絵羽子板は東京都知事指定の伝統工芸品。


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