Job:コンピュータグラフィックデザイナー
コンピュータグラフィックデザイナー
〔2003年原本〕
略してCGデザイナーという。グラフィックデザイナーがコンピュータを利用するようになった、と考えるよりはむしろ工業デザイナー(ID)がコンピュータを導入したと考えたほうがよいでしょう。
コンピュータ利用はデザインに関わるいろいろな分野に急速に広がっています。
商業デザインとしてのグラフィックデザインに広がったものもその一つです。
IDの仕事として、車やカメラなどのメカニックな商品のデザインは基本設計をコンピュータに入力するとともにその変換ができます。
この変換によって、3次元デザインを何種類もつくることができます。
ほかにインテリア、ファッション(テキスタイル)、教育(CAI)、地図制作、科学研究のシミュレーション、アニメーションなど通常のデザインを越えたところです。三次元(3D)CG作品となります。
アニメーションなど映像の世界でコンピュータグラフィックを手がける専門職を、コンピュータグラフィックアーチスト(CGアーチスト)とよぶこともあります。
コンピュータの特性の一つは、骨格となる基本図形を入力すれば、動作一つごとに人の手を加えなくても、機械操作で短時間に、新しい絵を入手できることです。
それに色付けをし(1600万色だせるといわれる)、影をつけて立体感を出したり、回転して立体化したり(3次元化)、移動などがキー操作や電子ペンで次々にできます。
この特性を生かす仕事になります。
まず企画。これは別の企画者から提案されること――つまり受注になります。
ここで注文主の希望をきいて、CGデザイナーはイメージをつくっていきます。
形、色、動きの特色などのモデリングです。
その基本データをベースとして設計し、コンピュータに入力していきます。
その後、3次元化するために原データの修正や画像を見ながら動きをつくっていきます。
まさにコンピュータとの共同作業です。
最後にビデオで録画をします。作業は3秒間の作品を作るのに1日かかるといわれています。
CGの制作会社は、注文を受け、締め切りに追われる仕事になります。
徹夜作業も多く、コンピュータに仕事師がふり回される状態はここでもあまりかわりません。
しかし、CGデザイナーの仕事の分野はどんどん広がる傾向ですし、CGデザイナーは不足しています。
急速に広がった職種で、コンピュータプログラマー養成のなかにCGを特別養成する機関はまだ少ないようです。今後急速に増え、増加とともに、専門化・細分化していくでしょう。
新聞求人広告にCGデザイナーの募集がよくでています。広告関係の制作会社が多いようです。
そこに見る給与はやや高いようですが、仕事内容や手取りなどの実体を表わすデータはありません(⇒CADオペレータ)。
〔参考〕CG-ARTS協会
〒104-0031東京都中央区京橋1-11-2
TEL03-3535-3501
http://www.cgarts.or.jp/