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Job:コック

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コック

2003年原本
西洋料理、とくにフランス料理の調理師です。
仕事の内容は、材料の仕入れ、ジャガイモなどの皮むき、洗い、カット、ボイル(ゆでる)、ソテー(油いため)、グリル(焼く)、ソースやスープづくり、盛りつけなどです。
つくる料理は、オードブル、スープ、魚・肉料理、サラダ、デザートなどです。
大きなレストランやホテルでは分業化・専門化がすすんでいますし、小さなところでは数人で何でもできるようにしています。
菓子・パンづくりの専門はパティシェ(製菓技術者)といわれ、独自の職種と考えられています。
ステーキなど特定食品の専門となるのか、自営開業をめざすのかなどにより、就業先の選択は分かれます。
大きなレストランは、技術的なことは身につきますが、接客面、経営のノウハウにはふれることがありません。
フランス料理の特色はソースといわれ、その作り方が最高の秘伝とされています。
材料選びも大切で、材料を見て、できる料理の味を推測できれば一人前です。
料理をつくる腕は、下積み修業は雑用の過程で、見聞きして覚えていくのが一般的です。
コックになるには学歴や資格はあまり関係ありません。
調理師の免許は、開業する人には必要ですが、経験を積んだところで受験していきます。
修業のはじめは、鍋・皿の洗いです。その次が追い廻しといわれる何でもする時代。
その後、前菜づくりやデザートづくりなど料理づくりの一部を分担し、徐々にメインディッシュづくりに入り、最後はソースづくり担当になります。
料理づくりの一部を分担できるまでに7~8年かかります。
厨房(ちゅうぼう)制度があり、絶対的な責任者がいて、その指示に従う形になります。
封建的な従弟制に類似したもので、それを支えているのが料理の腕、プライド、権威です。
とはいっても「間違いも指示のうち」とする流儀は、直接・間接の抵抗で改善させていくべきものです。
シェフはコック長(料理長)で、いわばメニューと調理のディレクター役です。
最近は料理づくりに入った中堅以上のコックがシェフといわれています。
なお、フランスをはじめ西欧諸国に修業中の日本人シェフ候補は3,000人を下らないといわれています。
勤務時間は、営業時間に左右されます。ホテルは年中無休ですし、夜間や早朝の仕事があります。
しかし夕食に重点をおくので一般には夜間が中心になります。
それに合わせての交代勤務、日祝日の出勤があります。
高温、多湿な条件のなかでの力仕事、立ち仕事です。
女性が非常少ないのはこのためです。
〔給〕は大型レストランやホテルでは見習いであっても社員制ですから、ほかの職種との差はなく、〔並〕。
小さなところでの修業時代は〔低〕。

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