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Center:1998年3月ー『学校なんてやだもんね』への「監修者より」

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『学校なんてやだもんね』への「監修者より」

〔水原香苗『学校なんてやだもんね』、桐書房、1998年4月発行に執筆〕

不登校体験者の手記をシリーズで発行することにしました。
2年ほど前に、これらの若者を「通信生・大検生の会」でサークル化しました。
現在そのメンバーは数十人に達しています。
中退したままの人や大検から大学に入った人などいろんな人がまじり、このサークル名では通用しなくなり、新たな名称を求めています。

これらの若者とつきあい、私は多くのことを学んでいます。
それ以上に、この若者たちに日本の未来を感じます。
それはたとえば民主主義についてです。
若者は多数決民主主義の限界や形式性を鋭く拒否しています。
彼らは時には多数決民主主義の被害者です。
多くの不登校生が通り過ぎた世界では、善意ではあっても一方的であり、異議申し立ては少数意見として尊重されていません。
長いものに巻かれ、主体的に参加できない与えられた民主主義の場でした。
この体験手記は、一人ひとりの体験を通して、日本社会のこの形式性を浮きぼりにしてくれます。
平和、協力、家族、学校、教育、人間関係…を一人ひとりの現実、新たな視点から見る材料になるものと思います。

不登校情報センターは、不登校や高校中退に関わるさまざまな事柄や取り組みを情報として集めています。
そして情報として提供しています。
提供の方法は出版物の編集・発行であったり、相談会の開催です。
新たな試みとして体験発表会やFAXBOXも用意しています。
体験手記の出版は出版面における新方式です。
不登校、高校中退であり、進路、生活、学習、友人関係…で情報を探している人は、連絡をください。
私も体験をまとめて書いてみたいと思う人も連絡をください。
子どもと若者たちの現在と未来、学校や教育を一緒に考えていこうとする人は可能な方法で協力してください。
そんないろんな便りを待っています。

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