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Center:(3)もの静かなQくん

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(3)もの静かなQくん

Qくんは30代の男性です。
当事者の会に来はじめて2年以上になります。
来所の頻度に多少の波はありますが、月3~5回コンスタントであると思います。
当初は参加しても無表情であり、隣にいる人から声をかけられたとき一言、二言静かに返事をするだけでした。
ただその表情は落ち着いていて、内面はともかく緊張はさほど強いとは思えません。
声をかけられたときは強い拒否的な表情ではなく、ややとまどい、どう対応すればいいのか困る、という感じでした。
それでもQくんが継続的に当事者の会に通いつづけられたことは、そこにある種の意志と精神的な粘り、私からみて一種の落ち着きが感じられたことによると思います。
何かを積極的にきいてくることは記憶のかぎりはありませんでしたが、安定しており、緊張からくる固さが外見上はみられないぶん、安心して受け入れることができました。Qくんのばあいは、初めから、精神的自立の少なくとも低位での到達はあったと思います。
Qくんは、1年半すぎたことから少しずつ笑顔が出るようになりました。
話す言葉も主語、述語のはっきりした会話になりました。
会話のレベルでみると、当初のQくんよりも、Pさんの方が明瞭であったと思います。
会話の内容では、Pさんは初めから終わりまで、自分への支持を求めていたところがありました。
Qくんにはそういう内容はなく“自分の問題は自分の問題”という雰囲気──と言ってもQくんがそういう言葉を発したわけではありません──があったように思います。
会話という自己表現の面だけでは、この精神的自立の程度は量れない面がある、ということでしょう。
はじめのAさんとBくんの関係をみると、AさんはBくんを頼り、かなり依存しているようにみえます。
しかしBくんとQくんを比較してみると、BくんはQくんよりも精神的自立の面では同等かそれ以上のような気がします。
もしQくんにもう少し“場慣れ”があり、自分から人に話しかけられるようになったときに出会う状態が、Bくんと同じレベルのような気がするからです。
Center:〔1〕精神的な自立と依存
Center:(1)依存と負担のあらわれ
Center:(2)サポート役を求めるPさん
Center:(3)もの静かなQくん
Center:(4)対人関係の依存と自立の構造
Center:(5)AさんのBくんへの依存
Center:(6)自立している人の次の課題
Center:(7)使用した用語の範囲
Center:(8)居場所を活用する粘りがほしい

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