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起立性調節障害(OD)
状態 |
(1)不登校の原因となる起立性調節障害への理解を進めるために、岐阜大病院小児科の加藤善一郎教授が、不登校の原因や対策をまとめた「マンガ 脱・『不登校』」を2018年11月に出版(学びリンク)。
(2)河内小児科・内科クリニック院長の河内暁一医師(青森県弘前市)は、ODは自律神経がうまく働かなくなることで起こるという。
朝起きづらい▽体がだるい▽頭痛や腹痛が時々ある--などの症状があり、「体格が急に成長する思春期の子供に多く、中学校ではクラスに1~2人はいるのではないか」と説明する。
午前中は体調が悪くても、午後から夜にかけて元気になる子もいる。
このため、周囲から「怠けている」などと誤解されたり、不登校につながったりするケースもある。
思春期の子供にとって珍しくない病気だが、河内医師は「学校の先生でしっかりと理解している人はまだ少ない」と話す。
(3)ODは自律神経の働きが崩れ、体を起こしたり立ったりする時に脳などの血流が低下して発症する。
小学校高学年から高校生に多く、中学生の1割に見られる。そこにコロナ禍が加わり、症状を訴える子どもはさらに増えているという。
大阪医大病院小児科の吉田誠司医師によると、もともとの体質にストレス、運動習慣の変化、天候などが影響して起きる。
「長期休校と外出自粛により日中の活動量が減ったり生活のリズムが乱れたりしたことに加え、ODの症状が悪化しやすい梅雨や夏の時季に休校明けが重なった」
治療によって症状は改善できる。生活習慣を正し、散歩など適度な運動を心掛ける▽水分を多めに取る▽投薬で血圧を上げる-などだ。 |