盛岡市の地域おこし協力隊
盛岡市の地域おこし協力隊
種類・内容 | |
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所在地 | 〒 岩手県盛岡市 |
運営者・代表 | |
TEL・FAX |
【私たち地域おこし協力隊】伝えたい!もりおかの魅力
市では、現在7人の地域おこし協力隊が中山間地域の活性化や関係人口の創出などに取り組んでいます。
市外から移住してきたからこそ見える盛岡の魅力・資源を生かして、日々活動中!
今回はそのうち3人から、活動状況や地域で発見した盛岡の魅力について聞きました。
▼「地域おこし協力隊」って?
都市部の人材を地方の新たな担い手として受け入れ、地域を活性化するための活動などに取り組みながら定住・定着を図る制度です。
各隊員は、経験や特技を生かして、新しい発想で活動しています。任期は3年。
・香取良翼(りょうすけ)隊員(活動3年目)
千葉県船橋市出身。活動テーマは「極寒天国(しばれすとパラダイス)・薮川地域をもっと稼げる地域に!」。
キャンプインストラクターの資格を生かして、薮川の自然を満喫できるアウトドアアクティビティを発案。新たなにぎわいを創出している。
・高橋佑未 (ゆみ)隊員(活動2年目)
アメリカ・カリフォルニア州出身。
活動テーマは「清流・簗川の里で実践!森と川に育まれた暮らしに根付く『農』の継承支援」。
簗川地域に脈づく文化や風土を独自の視点で切り取り、Twitter(ツイッター)とInstagram(インスタグラム)で鮮やかに発信している。
・知念侑希(ちねんゆうき)隊員(活動2年目)
東京都板橋区出身。活動テーマは「猟師(ハンター)×農業で切り拓(ひら)く!ヒトと野生鳥獣が共存する地域づくり」。
狩猟免許を取得し、野生鳥獣による農作物の被害を防ぐため、山間部を駆け巡っている。
―どのような活動をしていますか?
香取:薮川の豊かな自然資源を生かし、アウトドア活動を通した地域活性化に取り組んでいます。
夏は岩洞湖でカヤック体験会をしたり、ご当地アウトドアグッズを作って販売しました。
冬は岩洞湖でのワカサギ釣りの運営の手伝いをしています。
関東に住んでいた頃から夏はキャンプ、冬はスキーをしていた私にとっては、それができる盛岡はまさに「パラダイス」。
雲がかかったり雪が積もったりと毎日変化する岩手山の景色は、移住から2年半たった今でもすてきだと思っています。
高橋:簗川の魅力を発信する活動をしています。
まずは私自身が地域のことを知るために、町内会の皆さんと座談会をし、地域の魅力や課題について共有。
豊かな自然と昔ながらの暮らしが残る簗川の魅力を特に若者に伝えようと考え、大学生向けにソバの刈り取りの体験会を開催しました。
私自身も野菜やソバの栽培に夢中になっていて、東京にいた頃との生活の変化に驚いています。
知念:市内全域でシカなどの野生鳥獣被害対策に取り組んでいます。
まずは、猟友会や地域の人から話を聞いて鳥獣被害対策について学び、昨年の夏からは市鳥獣被害対策実施隊と活動を共にし、日々捕獲作業に従事しました。
実施隊や猟友会の皆さんから教わりながら、実際に現場で経験を積むことができているので、とても恵まれていると感じています。
また、実施隊が着用するハンターキャップもデザインしました。
―思い出のエピソードを聞かせてください。
香取:岩洞湖オリジナルアウトドア商品として、シェラカップ・スキットルボトル・南部鉄器製の熊鈴の3種類を作り、販売しました。
特に熊鈴は、クマが多い薮川ではとても好評で、仕事仲間からは「やるね!」と褒めてもらえました。
3年目は仕事以外でも気軽に連絡を取るようになり、「地域のために頑張ろう」という思いが強くなりました。
高橋:簗川の魅力が一目で分かる地図の作成と、歴史をたどる写真展の開催に向けて取り組んでいます。
地域の人と一緒に、地図や集めた昔の写真を見ていると、「こうやって見直してみると新しい発見があって面白いね」という言葉をもらい、企画してよかったと思いました。
活動をしていくうちに、知り合いが増え、声を掛けてもらえるようになったのが、とてもうれしいです。
知念:大ケ生地域で、地域住民に向けた鳥獣被害対策の勉強会を開催しました。
勉強会を開催するのも、私自身が説明をするのも初めてで不安はありましたが、皆さんがとても熱心に話を聞いてくれました。
具体的な対策を一緒に考えてくれたり、取り組みにも賛成してくれたりと、前向きな勉強会となったので、私自身、もっと頑張ろうと思えました。
―今後の目標は何ですか?
香取:今年の6月で退任しますが、引き続き薮川で活動し、キャンプ道具のレンタルやアウトドアに関する体験会などを通してキャンプの正しいルールと魅力を伝え、「初心者にも優しいキャンプ場」にしていきたいと思っています。
普段からそうですが、冬の岩洞湖が凍った日の朝は特にきれいで、非日常を感じることができます。
もっと皆さんに薮川の魅力を伝えられるよう、活動していきます。
高橋:中山間地域での人口減少による地域活動や農業などの担い手不足の課題は、いずれは若者にも関わってくるため、今のうちに共有することが大切だと思います。
しかし、その課題を若者が知るきっかけがないのが現状。
そこで、写真展や若者を対象にしたそば打ち体験などを積極的に開催するとともに、SNSを活用した情報発信にも力を入れていきたいです。
知念:昨年は、中山間地域の住民にクマの生態や通報先などを伝えるチラシ「さとやまけもの通信」の第1号を作成して配布しました。
今後は、クマが市街地に出現した県外での事例など、市内中心部に住む人にも鳥獣被害について知ってもらえるよう、SNSなども活用しながら情報発信をしていきます。
また、捕獲の担い手としても積極的に活動できるよう、鳥獣管理士という野生鳥獣保護管理の資格取得にも挑戦していきます。
問合せ:企画調整課【電話】626-7534
〔広報もりおか 令和4年1月1日号〕