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引きこもりの訪問活動は伴走者の役目です

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引きこもりの訪問活動は伴走者の役目です

数人の引きこもり傾向の人を訪問しています。
行き先が多くなるとこちらも持ちませんので、若手に交代をしてほしいと思うのですが、いいつなぎ方が見つかりません。
なかには直接に不登校情報センターに来るようにさそえそうな人もいます。
それはこちらで取り組んでいる事務作業やホームページ制作を手伝ってもらえそうな人です。
その一人、30代後半のShくんが「行けなかった」といいました。
行くつもりはあったが「行けなかった」という意味です。 私とは会える関係ができました。これをハードル3とします。そこは超えています。
しかしハードル4はこれからの課題です。
人によってはハードル3の前に、家族以外は会えない(ハードル2)、家族とも会えない閉じこもり状態(ハードル1)という人がいます。
このハードル設定は説明のため臨時に設けたものです。
ハードル3とは、会えそうな人と会える状態としましょう。
ハードル4は特定少数の人と会えるようになる関係です。
Shくんはそこに行くのに躊躇していると言えます。
この心理的な状態は、対人恐怖(程度が低いものを対人不安とします)、対人不信が関係します。
生育過程において何かの経験がそうさせたのです。
ハードル4を超えることはこの心理状態をステップアップし、人との関係をいまよりは高める課題です。
当面、私はShくんと付き合う中で人への安心感を高める役割をすることになります。
気持ちは支援者ではなく、Shくんからの承認を受けたい受験者に似ています。
Shくんが不登校情報センターに来るかどうかはわかりません。
しかし、ハードル4を超える方法は単一ではありません。
その方法としてShくんには、引きこもり経験者の集まる別の場に一緒に参加する提案もしました。
行政機関に一緒に相談に行く方法も提案しています。
対人恐怖・対人不信の程度が下がれば、自分なりに動くかもしれません。
これらが超えていくハードルです。
1つのハードルを超えるのは対人恐怖・対人不信の程度が1つ下がったことと考えられます。
同時に対人恐怖・対人不信の程度を1つ下げる取り組みでもあります。
対人恐怖・対人不信の程度とはある局面から、人への信頼関係の程度を表現するものに変わります。
両者は連続した一連の過程です。
Shくんはどう動いていくのか。
私は何らかの方法でハードル4を超えていくShくんの伴走者です。
Shくんにはその先にハードル5、ハードル6…が続きます。
私と交代する伴走者はこの過程で表われ、引き継げるものと信じています。

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