子ども・若者サポート はみんぐ
NPO法人子ども・若者サポート はみんぐ
事務局長 戸枝智子(とえだともこ)さん
理事長 櫻井裕記(さくらいひろき)さん
心に寄り添う伴走者として、子どもの明日を支える
「学校や家庭以外に学びの場や自分らしく過ごせる場所があってもいい」。
平成15年の設立以来、いじめや不登校、引きこもりなど、さまざまな問題に直面する児童生徒の支援を続けるNPO法人子ども・若者サポートはみんぐは、今年6月、産業と若者が息づく拠点施設「allla(アルラ)」に小中学生の新たな居場所「オルタ」を開設しました。
「オルタは悩みを抱える小中学生の相談に応えたり、多様な学びや自立をサポートしたりする拠点。
気軽に足を運んでほしい」と話す理事長の櫻井さん。
オルタは「代わりになる」の意味を持つ「オルタナティブ」にちなみ、学校生活などで苦しさを感じた時に心を癒す居場所として利用してほしいという願いを込めました。
月・金曜日の開所日には10人程が利用。元教員などのスタッフに見守られながら、新しい気付きや発見を学びに変えています。
コロナ禍で開所が遅れる間、同法人には、一斉休業など慣れない日々を過ごし、不安や恐怖、心配を感じている子どもの保護者から相談がいくつも寄せられました。
多様な選択肢を求める声の高まりを感じつつ、「このまま長引けば、心身の健康を維持できなくなる子どもがさらに増える」と強い危機感を抱いたという事務局長の戸枝さん。
「心の問題は5年後、10年後の成長に大きく影響する。
ご家族はいつも以上に対話を大切にしながら小さな変化に目を向けて、困ったときは相談してほしい」と呼び掛けます。
11月からは、子どもたちが集い、交流を深める「アルラみんなの空間」も開く予定。
「困っている子どもや家庭を救うため、地域の中で支え合いの輪を広げたい」と二人。
心に寄り添う「伴走者」として、これからも誰一人孤立することのない地域づくりに取り組んでいきます。
※「オルタ」に関するお問い合わせは同NPO法人(事務局:伊那市生涯学習センター5階)【電話】76-7627まで。
〔市報いな 令和2年11月号〕