グループホーム 紙ふうせん
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ページ名 グループホーム 紙ふうせん 埼玉県蕨市(居場所・埼玉県)
「暮らす」を支える
○グループホーム 紙ふうせん(管理者・岡本佳鼓(おかもとよしこ)さん)
「紙ふうせん」と大きな看板が立つ錦町の一軒家。
ここは、少人数で家庭的な環境の下、知的障害を持つ6人の利用者が専門職スタッフの支援を受けながら、地域での生活を送るグループホームです。
障害があり一人での生活が難しい人の「親亡き後」までを見据えた居場所として、平成27年に開設されました。
利用者は、昼間はそれぞれ仕事や生活訓練へ出かけ、夕方に紙ふうせんに帰ると、家族のようにリビングで食事や団らんを楽しみます。
家族と離れて暮らすのが初めてで、入居当初は慣れない環境で体調を崩す人もいましたが、今では皆さん「紙ふうせんが私の家!」ときっぱり。かけがえのない我が家になっています。
ご近所では、利用者の皆さんが朝夕通勤する姿が、もう見慣れた風景になっていて、近くのお店の人も積極的に声を掛けてくれます。
管理者の岡本佳鼓さんは、「障害者施設が地域の理解を得るのには時間がかかることも多い中、紙ふうせんがスムーズに地域に受け入れてもらえているのがうれしい」と言います。
紙ふうせんのご近所にお住まいで、北町3丁目上町町会会長の田中陽一さんは「施設が出来たばかりの頃、スタッフの人に『生活音でご迷惑をおかけするかもしれません』なんて言われたけど、いっしょに暮らす孫も元気いっぱいだからね。気にならないよ」と笑って話してくれました。
また、日頃のご近所同士の交流が、災害などの時の安全安心につながると考える田中さんは、「紙ふうせんの職員や住人のみんなも、そうした支え合いの輪の一員なんです」と言います。
更に、若い頃に精神疾患のある知人とその家族を身近で見てきた経験から、障害のある人とそれを支える家族が地域との関わりを失い、孤立してしまうことを心配し、「こうした施設が地域に出来ることは喜ばしいことだし、ご近所同士が温かく見守って、障害のある人も、その家族も、みんなで支えていけたらいいね」と話してくれました。
こうした地域の温かい目に見守られながら、紙ふうせんの皆さんは今日も明るく元気に暮らしています。
〔広報蕨 令和6年12月号〕