こころを扱う脳と心臓の関係(まとめ1)
こころを扱う脳と心臓の関係(まとめ1)
〔2014年11月16日〕
中断していた「メンタル相談施設の適合基準ノート」のための文献調査はひとまず終えます。
10月22日の「遺伝子またはDNA:内臓波動を理解する手掛かり」以降もあれこれと調べてきました。
おおかたの様子はわかったつもりです。
作業の途中から『内臓とこころ』を逐条解釈する形で詳しく見たのですが、いまはやめます。
作業量が多くなりますし、得るべきものは得たと思えるからです。
これからは「メンタル相談」サイトに集まる情報を含めて独自の調査を続けることになります。
すでに紹介した『人類生物学入門』では、脳に偏る心の研究の相対性は示唆されていました。
「人類の場合、脳だけは異常に大きな姿で、他は未熟なまま子どもは生まれる。
生まれた子は母親の乳にすがって成熟していく。
その間のスキンシップの重大さはとくに強く説かれている。
しかも人類の成長期間はあまりにも長いため、母子関係は決定的なまでに親密になる。
そして、もっとも強力な人間的紐帯として、社会の基本単位を構成する。
親子関係はその意味で「心の動物」であることを示す、もっとも代表的な例であるということができる。
…人間を研究するにあたっては、脳の発達という、目立つ現象のみにとらわれることなく、あらゆる意味で「心の動物」としての自然の配慮がなされていることに気がつかねばならない。
私たちは人間研究にあたり、このことはとくに注意すべきであろう」(19ページ)。
これは私が求める点から見れば一般的・抽象的にすぎました。
より具体的に輪郭をとらえることが必要でした。
脳と心臓の関係に集約される“心の所在地”も、明確になりました。
『生命の奇跡』の記述にしたがうとこうなります。
「脳の奥底、すなわち大脳辺縁系などには、動物としての強烈なエネルギーと感情がたくわえているのであろう。
大脳新皮質の発達によって、私たちはむしろこのような強い感情やエネルギーをおさえてしまっているように私には感じられる。
そのような強いエネルギーの神経回路に火がともされるとき、私たちは深い感動を味わうのではなかろうか」(166ページ)。
このあたりも広く理解されていることですが、では心臓は、内臓はどう関係するのか? ここが調べたい対象のコアになったと思います。
脳と神経系のなかに心の要素がすべてを閉じ込められているのではありませんが、じゃどうなのかはまだ不明です。
ある本にこう書かれています。ここからは別項にしましょう。