お答え:私はこうなった理由を手紙に書いた
冊子の注文のしかた
私はこうなった理由を手紙に書いた
〔質問119〕親から引きこもりを責められている
30代の引きこもり当事者から。
親は引きこもりを理解しようとはせず、働くように求め、あれこれ攻め立ててきます。
家族のこのやり方が引きこもりの原因でもあると思いますが、どうすればいいのでしょうか。
〔お答え119〕私はこうなった理由を手紙に書いたー二条淳也
こんにちは。「高齢ひきこもり」というブログを運営しております、二条淳也です。
親御さんからひきこもり生活を責められているとのこと。
たぶん、日本中のひきこもり家庭で繰り広げられていることなのでしょう。
私は幸か不幸か親からひきこもり生活を責められたことはありませんが、責められなかった理由は思いつきます。
それは手紙で「こうなったのはお前(母親)のせいだ」と書いて送ったからです。
毎日死にたいと思っていること、精神科に毎週行って強い薬をもらわないと眠れず、それでも気分がすぐれないこと。
幼少期から母親に否定されてきたことをつらく思ってきたこと、それらを丹念に書いて送りました。
母親は大変なショックを受けたようで、私の通う精神科にも行き、医師から話を聞いたそうです。
母から来た手紙には「あたしも悪かった」という記述がありました。
ひきこもりの原因は親にあるという人がいて、それは間違っていないと私も思っています。
「否定的な親の態度」が我が子を自信のない子にし、否定に弱く打たれ弱い子にしたというのは事実だと思うのです。
想像力の乏しい親にはちょっと分からない事情かもしれません。
否定的な性格というのは一生続くからです。
親との和解がひきこもり解決の一歩になると思っているのですが、親から責められている現在ではかなり苦しいですね。
私なら手紙を書くと思います。
「あなたからの態度がひきこもりをより一層加速させていること」「親がいつまでも生きているわけではないが、かといって子供である自分だっていつまでも生きてはいないこと」「あなたがそういう態度でいる限り、自分は一生働き出せそうもないこと」…これら、ある種の「情けない告白」を、私なら手紙で書くと思います。
親とのさらなる闘争に発展するかもしれませんが、いつかは言わなければならないことであり、それなら一番言いやすい手紙で書くのです。
私の場合なら、ですが。
「自分をこういう人間にしたのはお前(親)なのだ」というセリフは、甘えていて幼稚なように聞こえますが、家庭によってはいつかは言わなければならないセリフです。
私は言いました。その結果、母親からの謝罪があり、就労への前進になりました。
たとえ見苦しいセリフでも、伝えるべきことは伝える。私は手紙でそれをおこないました。
どうでしょう。少しは参考になったでしょうか。
回答者と所属団体
二条淳也