お答え:記録をし、学校や教育委員会にも相談する―木村茂司
記録をし、担任だけでなく校長や教育委員会にも相談する
〔質問017〕中学校でのイジメ対策はどんなこと?
中学3年生ですがイジメにあっているようです。
2学期が始まってから子どもは学校にいかないと言っています。
学校の先生に相談に行きましたが本気で取り合ってくれません。
イジメられているというのは子どもの勘違い、思いこみとされてしまいます。
学校ではイジメ対策にどんなことをしているのでしょうか。
〔お答え017〕記録をし、担任だけでなく校長や教育委員会にも相談する
学校でのイジメ対策は、しっかりやってくれる時とそうでない時とがあります。
どんなことをされたか、内容、日時、場所、相手などを詳しく記録してください。
破られた服やこわされた物は、写真にとったり、保存してください。
友達や大人の証言も、録音したり、記録してください。
イジメをした相手が否定する場合がありますから。
担任に話してもダメなら校長に、それでもダメなら教育委員会、文部科学省、弁護士会、法務局などに相談しましょう。
全て文書で申し入れをし、コピーをとっておいてください。
学校に、「いじめられているようですので何とかしてください」と頼んだら、きちんと何とかしてくれると思いこむことはやめましょう。
F子さんは、小学校から同じ女子からいじめを受けていました。
中1でまたいじめを受けた子どもと同じクラスになり、いじめられました。
中1で担任に、いじめられている、と親と子で訴えました。
担任は、「その子はめんどう見のいい子だからいじめはしているはずない」と言いました。
F子さんは学校に行かなくなりました。
担任が家に来て、「その子は少し気が強いだけだから、そのくらいのことで休んではいけない」と言いました。
親はたまらずに、フリースクールに相談に行きました。
フリースクールの指導で、母親とF子さんは、担任と校長に手紙を出しました。
そしたら校長から、「うちの学校、担任は教育熱心である。それに文句を言うようなことは許せない」という返事が来ました。
今度は、県の教育委員会に、これまでの経過、校長からの手紙も添え、手紙を出しました。
そうしたら、教育委員会の指導主事から連絡があり、会いに来ました。
指導主事が、「これからは私が窓口となって学校、校長と連絡をとります」と言いました。
何度か指導主事と相談し、中学校からは生徒指導主任が窓口となり、結局はいじめの事実が認められました。
いじめた相手からのあやまりの手紙ももらいました。
F子さんは高校入学をめざしてフリースクールで勉強していました。
中学校には、定期試験や始業式、終業式には出席できるようになりました。
高校は昼間定時制に決めました。
中学校から進路指導主任と担任が、高校に出向いてF子さんについて頼んでくれました。
F子さんは昼間定時制に合格し、休まずに通いました。
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