お答え:親の安全策が子どもの意欲をそぐー赤沼侃史
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親の安全策が子どもの意欲をそぐ―赤沼侃史
〔質問015〕プロ野球選手になりたいという中学生
野球好きな中学生です。
甲子園に出場し、プロ野球を目指すといっています。
とても難しいことを考えているみたいですが、現状を認めつつ進路として安全を図りたいのですが、どんなことをすればいいと思いますか。
〔お答え015〕親の安全策が子どもの意欲をそぐ
元気で学校に通っている子どもについて、子どもが納得するように進路を決めるとよいです。
親の思う安全策がかえって子どもをつらくして意欲をそいでしまい、野球ばかりでなく、他の運動や机の上の勉強をする意欲を奪ってしまうことを多く経験しています。
親が子どもの方向性を決めるのではなくて、失敗でもよいですから、子どもが自分から自分の進路を決めさせるのがよいです。
とは言っても子どもにはなかなか進路がわからないものです。
子どもから進路を見つけてくれと言われた場合には、親が子どもに代わって子どもの進路を探すのは間違ってはいません。
不登校気味の子どもが言っている場合には、それはいま勉強ができないという意味です。
できるとしたら、野球しかできないという意味です。
その野球も言葉と違って、本当はやりたくないという意味です。
子どもの現状を認めるとは野球をさせることではないです。
学校に行かないで家でその子どもなりの楽しい生活をさせてあげることです。
進路の安全をはかるとは、安心して家で過ごさせて、子どもの内からわいてくる本心(これが難しいのですが)から、子どもの進路を決めさせてあげる必要があります。
その進路の中で野球と学校は、子どもの心が元気になったときに求める進路です。
最初から求めません。
回答者と所属団体
赤沼侃史・子どもの心研究所(登校拒否研究室)