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足立区ひきこもり支援担当

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足立区ひきこもり支援担当

種類・内容
所在地 〒東京都足立区
代表・運営者
連絡先

「ひきこもり」を知る―ひきこもりは誰もが、いつでもなりえる状態―
○本人が一番つらいことを理解し家族が寄り添ってほしい
[近藤区長]子どもがひきこもり状態になって気付いたことはありますか。
[Cさん]ひきこもりかどうかの判断が非常に難しいなと思いました。
「これからひきこもる」と宣言する人はいません。
6カ月以上家庭にとどまり続けている状態がひきこもりという定義はありますが、きっちり線引きができるわけではありません。
自室から出てコンビニなどには行ける、いわゆる「社会的ひきこもり」の人も少なくありません。
共通しているのは、生きづらさ。
それが家族に伝わらないと本人が抱え込んでしまうことになります。
[Aさん]私は子どもがひきこもって初めて、それほどまでに子どもが苦しんでいたことを知りました。
子育て期から子どもの気持ちに寄り添っていなかったと反省し、指摘ではなく質問を投げかけるなど子どもとの接し方を変えることで、次第に心を開いてくれるようになりました。
子どもの心を変えるにはまず親が変わらないといけないと実感したのです。
とはいえ、本人は発達障がいがあり生きづらさを抱えているので、これからも見守っていきたいと思っています。
○ひきこもりは誰でもなりえる恥ずかしいことではない
[近藤区長]ひきこもっている子どもを持つご家族や、区民の皆さんに伝えたいことはありますか。
[Cさん]子どもがひきこもると親は不安です。
親自身もパニックになり、会話がなくなったり強い言葉を使ってしまったりしがちです。
でも焦らないで見守り続ければ、その先に必ず光は見えてきます。
足立ひきこもり家族会では、親の不安で子どもを追い詰めてしまわないよう、心のエネルギーを溜(た)めていくために家庭で必要なかかわりを学んでいます。
[Bさん]子どもに「あなたのことはいつも気にかけている」というメッセージを送ってほしいと思います。
ひきこもりは決して恥ずかしいことではありません。
誰でもなる可能性があるのです。失敗してもいい、不完全でもいいんだよ、と互いに認めることのできる世の中になればいいと思います。
[近藤区長]懐深く、包容力ある地域でありたいですね。
学校教育の場でも、多様性を自分の感覚として落とし込んでいけるような取り組みを行っていかなければならないと思いました。
今日はどうもありがとうございました。
【足立ひきこもり家族会】
ひきこもり状態にある方のご家族が運営する会。
ひきこもりを抱える親や家族同士で悩みを分かち合うほか、本人の状態理解・接し方等の情報交換・勉強会などを行っている。
問い合わせ先:ひきこもり支援担当
【電話】03-6806-4431
〔あだち広報 2024年11月10日号〕

足立ひきこもり家族会×(かける)足立区長
○ひきこもり本人が一歩踏み出す元気を取り戻せる環境をつくる
[近藤やよい足立区長]今日は、ひきこもり状態にある方のご家族が悩みを分かち合い、支え合いながら安心できる居場所として活動している「足立ひきこもり家族会」の皆さんの思いなどをお聞きしたいと思っています。
[家族会代表Aさん]ひきこもり本人に対する様々な支援はありますが、本人が一歩踏み出せるようになるまでの家族の対応が重要です。
家族が本人を理解して、元気を取り戻せる環境をつくるためにも、同じ悩みを持っている人同士で抱えている気持ちを吐き出し、学びながら、家族も一緒に変わっていくことが大切だと考えて活動しています。
[近藤区長]ご家族が自身を責めてしまうことも少なくないと思います。
心身ともに健康でいないと、互いにつらい思いをすることにもなりかねませんね。
Bさんが家族会に参加されたきっかけを教えてください。
[家族Bさん]本人が相談に行くのは難しかったので、私が「あだち若者サポートテラスSODA(ソーダ)」に相談に行き、家族会を紹介してもらいました。
本人はそれまで活動的でしたが突然寝てばかりの生活になり、1年間入浴もできない状態にまでなってしまったんです。
[近藤区長]家族として苦しい思いをしている本人を支えたいと思っても、日常生活の中では難しい面もあるのでしょうね。
[Bさん]そのとおりです。これからどうなるのか不安に押しつぶされそうでしたが、私が自宅を出て本人と距離を置いたことで良い方向に関係が変わりました。
家族会とつながって、本人が一番苦しんでいることに気づけたんです。
すぐに解決できる問題ではありませんが、サポートするためには自分が元気でいないといけません。
今は自分で自分の機嫌を取りながら、本人のつらさを忘れずに接するように努めています。
[近藤区長]Cさんのお子さんがひきこもり状態になった経緯を教えてください。
[家族Cさん]中学3年生のときに受けたいじめがきっかけで不登校になりました。
その後大学を中退し、いくつかのアルバイトにチャレンジしましたが完全にひきこもり、2年続きました。
成長過程で違和感もあったので病院を受診したところ、「広汎性発達障害(自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群などが含まれる)」と診断されました。
本人はそれで「すっきりした」と言い、そこから回復しはじめました。
今は仕事ができるようになり、支援機関のおかげで今があると感謝しています。
○本人に合った専門家の育成と支援にたどりつけない人が課題
[近藤区長]どのような支援が役立ちましたか。また区に望むことはどんなことでしょうか。
[Cさん]足立保健所の保健師さんと就労移行支援事業所に助けられました。
本人は自室からまったく出られないわけではなく、就労したいという気持ちもありました。
就労移行支援事業所のサポートを受けてもなかなか就労に結びつかず、何度も諦めそうになりましたが、企業の実習体験を受けることができ、就労に結び付きました。
発達障がいなどの特性がひきこもりにつながっている人は少なくありません。
仕事をしてお金を得ることが本人の自信になると思うので、本人に合った専門家につながれるよう、支援する側の人材育成や支援機関の充実をお願いしたいです。
[Aさん]相談機関につながるのが早いほど回復も早いので、支援にたどりつけない人をどうするかも課題です。
ご家族も、自分たちだけで抱えないで相談してほしいと思います。
[Bさん]とはいっても、家族会や相談窓口に行くには、親にもエネルギーが必要です。
以前、別の相談窓口に行ったときに「困りごとは何ですか」と聞かれ、言葉を詰まらせてしまったことがあります。
声もあげられないほど疲弊している人もいるということを理解してもらえたら、と思います。
[Cさん]10代の不登校からはじまるひきこもりの初期段階は、親はどうしたらいいのか分からず、不安でいっぱいです。
家庭で子どもを追及するような言葉をかけると状況はさらに悪化するので、相談に来られた親の精神的サポートも手厚くしてほしいと思います。
〔あだち広報 2024年11月10日号〕

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