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相談ではなく雑談

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相談ではなく雑談

■人との出会いが生きる力に
一度は人を避けるようになっていた藤原さん。さまざまな人とのつながりの中で、彼女の人生が変わり始めます。
◇「人とのつながり」も捨てたものじゃない
抱える悩みを相談しても分かっ てもらえず、人を避けるようになっていた藤原さん。
彼女が前向きになれたのは、まちの保健室の職員との出会いがきっかけでした。「自然と自分の気持ちを打ち明けられて、心のモヤモヤがすっきりした」と藤原さん。
その後、さまざまな人とつながっていくうちに、状況が変わり始めていきます。
まちの保健室の職員から勧められた「ステイホームダイアリー」。
世代や立場が異なる人とつながる中で、「いろんな考えがあっていい、自分がどう生きたいかが大事なんだ」と気付かされ、「まずは、子どもたちの気持ちを大切にしたい」と思えるようになったと言います。
そんな藤原さんは、今年8月の「ひきこもりを考えるセミナー」で自身の経験談を語ることに。
「ぜひ、私たちのことを話してきて。私は恥ずかしい生き方をしていないから」。
長女から、そう後押しされたのです。講演会の中で藤原さんはこう語っています。
「人の心を孤立させるのも、人の心を回復させるのも人とのつながり。子どもたちには、これから生きていく中で、人とのつながりも捨てたものじゃないと気付いてほしいと願っています」
いま、藤原さんは、「不登校の子どもや、その親が集まれる居場所をつくりたい」という思いを実現しようと、活動場所を提供してくれる長慶寺の住職とともに、新たな一歩を踏み出したところです。
■藤原さんが選んできた出会いを生む選択肢
一歩ずつ歩んでいます
◇まちの保健室へ行くのを勧められた!
せっかくなので行ってみる!
・相談するのがおっくう。行かない…
・忙しいふりをする
◆「まちの保健室」との出会いが私の人生を変えた
職場の同僚に勧められ、軽い気持ちで「まちの保健室」へ。おかげで、私の人生が変わりました。
「相談」というと身構えてしまうけど、気付いたら自分の気持ちを話していました。
何気ない雑談から私の悩みを自然と聞き出してくれ、共感してもらえたことで、心のモヤモヤがスッキリ!今でも私の心のより所です。
◆藤原さんには、同じ母親として寄り添っています
支援する側、支援される側という立ち位置ではなく「同じ子どもを持つ母親」として、藤原さんに寄り添っていました。
出会った当初も「相談」というものではなく、「母親同士の雑談」といった感じでしたね。 何か特別なアドバイスをするというのではなく、藤原さんの話を聞くことで、少しでも気持ちが楽になればいいなという思いがありました。
話をしながら、娘さんには支援が必要だと感じたので、すぐさま地区担当の保健師と連携し、医療機関などへつなぎました。
それから会うたびに、「最近どう?」と声を掛けて、「新学期が始まって2日連続で学校に行けたよ」と報告をくれることも。
二人で一喜一憂しながら、一緒に娘さんのことを考えていきました。
前向きに動き出した藤原さんに、これからも寄り添いながら応援していきたいです。
地域包括支援センター(元まちの保健室職員)山本淳子
〔広報なばり 令和5年10月10日号〕

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