ふじの郷さつき学園
社会福祉法人 ふじの郷さつき学園
所在地 | 静岡県御殿場市 |
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自閉症について知る。「みんなともだち みんなたいせつ みんなのこせい」
毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」とし、全世界の人々に自閉症を理解してもらう取り組みが行われています。
また、4月2日から8日までを「発達障害啓発週間」として、世界中でランドマークのブルーライトアップなどが行われています。
今回、世界自閉症啓発デー・発達障害啓発週間に合わせて、「社会福祉法人ふじの郷さつき学園」では、施設を利用する障害のある皆さんと支援員、ボランティアが共同でデザインしたTシャツを富士山樹空の森ふれあい広場に展示しました。
ここでは、その取り組みへの思いと自閉症について紹介します。
◆世界自閉症啓発Day
平成19年12月18日の国連総会において、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」(World Autism Awareness Day)とすることが決議され、世界各地において自閉症に関する啓発の取り組みが行われています。
自閉症を始めとする発達障害について知っていただく事や理解をしていただく事で、発達障害のある人だけでなく、誰もが幸せに暮らすことが出来る社会の実現に繋がります。
◆「発達障害」とは
生まれつきの特性で、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)、チック症、吃音(きつおん)などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。
同じ障害でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。
◆「自閉症」とは
自閉症の人は、コミュニケーションの場面で、言葉や視線、表情、身振りなどを用いて相互的にやり取りをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。
また、特定のことに強い関心を持っていたり、こだわりが強かったりします。
感覚の過敏さを持ち合わせている場合もあります。
▼interview
社会福祉法人ふじの郷 さつき学園 伊藤幸子(さちこ)さん
○自閉症を知ってもらうために
コロナ禍の中で、自閉症専門の障害者支援施設として自閉症をどの様に多面的に伝えることが出来るか日々模索してきました。
その中で、利用者の持つ独創性あふれる素晴らしい色彩感覚や目で見たものにとらわれない感性を表現することで、描いた絵と共に日々の様子や障害特性などについて関心をもって頂けないかと考えました。
障害特性は様々なため、一人ひとりに合った描き方などを調べ、小さな変化に気を付けながら、1年掛け楽しんで二人三脚で作り上げました。
創作活動を通し、秘めていた新たな才能も発見する事が出来ました。
当日、会場は150枚のTシャツを飾ったアート空間になりました。
目を引くその光景により、アートという入口から、障害特性や優れた才能に興味を持ってもらい、自閉症について知ってもらう機会になったのではないかと思います。
◆自閉症の人と接する時のポイント
《point 1》分かりやすく説明する
その人が理解している言葉を使う、写真や絵などを添えて説明する、抽象的な表現を避けて短い表現で話すなど、分かりやすく説明してあげてください。
《point 2》安心できる環境を作る
過敏で、人混みや大きな音、光といった刺激を苦手とする人が多くいます。
安心できる環境を調整して作ってあげてください。
《point 3》穏やかに見守る
新しい事やいつもとやり方が違う時に、困って混乱することがあります。
どうすれば良いのかを具体的に伝え、穏やかに見守り、良い関係を作るようにしてください。
◆誰もが生き生きと暮らす社会を目指して
○正しい理解を
自閉症の人はアンバランスな発達の仕方をしており、周囲の理解が十分でないと、変わった行動に映ったり、理解しにくいと感じたりするかもしれません。
そのために偏見や誤解が生じ、生きづらさを感じながら生活している人もいます。
正しい理解が社会に広まり周囲の接し方が変わることで、自閉症の人々は社会の中で生き生きと暮らすことが出来ます。
市では、自閉症を始めとする発達障害について広く知ってもらい理解してもらうことで、誰もが幸せに暮らすことが出来る社会の実現を目指しています。
問合せ:社会福祉課【電話】82-4238
〔広報ごてんば 令和3年5月5日号〕