志和の会
志和の会
種類・内容 | |
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所在地 | 〒396-0111 長野県伊那市美篶 |
代表 | 酒井さつき |
連絡先 |
[No.46]酒井さつきさん(78)
さかい・さつき(美篶)
郷土料理伝承家。市内を中心に料理教室を開講する。
また、食を通じた地域貢献を目指す「志和の会」で代表を務める。
▽古くから受け継がれてきた食文化を見つめ直す
「健康な体は安全な食材から、愛情を込めた手作りの食卓から」。
酒井さんは、郷土食や旬の食材を扱った料理教室を地域の方や子どもたちに向けて開催したり、代表を務めるグループで子ども食堂を行ったりするなど、食を通じたさまざまな活動を行っています。
酒井さんが『食』に関心を抱いたのは、高度経済成長期のころ。
当時は、輸入食材に対する過剰消毒など食の安全性が社会問題となっていました。
以前働いていた農業協同組合での研修などを通して、酒井さん自身もその危険性を実感したと話します。
酒井さんのモットーは「身近な食材と調味料で簡単に」。
安心安全である身近な食材とどの家庭にもある調味料を使った、誰でも簡単に作ることができる料理が健康な体につながっている。
多くの方に、この思いが伝わればとさまざまな活動を始めました。
酒井さんが料理教室などで伝えているレシピは、その土地ならではの食材や食べ方がある郷土食、そして季節ごとの伝統行事やお祝い事でいただく行事食などです。
「今日は十五夜だから、おからこ餅を作って里芋と一緒にお供えして、明日はそれをお味噌汁にして食べるんです」といいます。
古くから受け継がれてきた食文化について、「『四里四方に病なし』ということわざのように、自分の身の周りで採れる食材を食べていれば、病気知らずで、健康な体づくりにつながる」と話します。
地域の小学生に向けて、種まきから収穫までを行う農業体験を企画したときには、夢中になって畑作業をしていた姿が印象に残っているそうです。
保護者の方から、体験後も自宅の畑で農作業を続けているという話を聞いたときは「農業体験をきっかけに生きるチカラを育んでくれている」とやりがいを感じたといいます。
自身が代表を務める志和の会では、地域の皆さんが集まり、持ち寄った野菜などを使ってカフェを開く一方で、子ども食堂も行っています。
きっかけは「市内にも食べることに困っている子がいる」、そんな話が耳に入ってきたこと。
いてもたってもいられなかった酒井さんは仲間とともに、すぐさま活動を始めました。
コロナ禍で学校が長期休業となったときには、地域の子どもたちにお弁当の提供を行い、「おいしかったよ」という声を励みに仲間とメニューを考えたと話します。
酒井さんは食文化を見つめ直す活動を通して、食の大切さを伝えています。
〔市報いな 令和5年11月号〕
「食を通じた地域貢献と生きがいの場の創出」
美篶志和(しわ)の会
今月は、伊那市美篶「志和の会」代表の酒井さつきさんにお話を伺いました。
Q.志和の会の発足経過を教えてください。
平成28年6月に、美篶中県(なかがた)の福祉事業所「たんぽぽの家」の設立に合わせて、発足しました。
地域に密着した事業所を目指し、施設の中でカフェを運営したいので協力してほしい、とのお声掛けをいただきました。
そこで、美篶地区全域へのチラシ配布や知り合いへの声掛けを通じて協力者を募り、活動を始めました。
Q.主な活動内容を教えてください。
「たんぽぽの家」に併設されている「たんぽぽカフェ」は、水・木・金曜日のお昼に運営しています。
メニューは、会員や地元の皆さんから提供いただいた野菜を中心にした内容にしています。
そして、足を運んでいただきやすいように、お手頃な価格で提供しています。
カフェの運営の他に、子どもへの食事支援も積極的に行っています。
コロナ禍で「子ども食堂」が開催できないため、長期休み中の小学生を限定にしたお弁当を提供しています。
また、伊那市社協主催の「カレー大作戦」への協力もしています。
Q.今後は、どういった活動をしていきたいですか?
この会は、「食を通じて、地域に貢献する」という同じ志を持つ仲間で、和(輪)をつくるという思いを込めて、「志和の会」という名称にしています。
運営にあたっては、利益はほとんど出ないため、協力者のボランティアで成り立っています。
しかし、この活動を生きがいに感じて協力してくれています。
現在は、50代から80代までの女性16名が参加しています。
今後はもっと仲間を増やし、この輪を広げていきたいです。
また、子どもへの食事支援は、「カレー大作戦」などで、市内に広がっています。
地域の子どもが「カレー大作戦」の日を心待ちにしてもらえるように、引き続き協力していきたいと思います。
〔市報いな 令和4年2月号〕