久留米市の若者相談窓口 みらくる
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ページ名 久留米市の若者相談窓口 みらくる 福岡県久留米市(青少年相談類・福岡県)
若者の価値観にチャンネルを合わせる
久留米市は、若者のための相談窓口「みらくる」を開設しています。
孤独感や将来への不安など寄せられる内容はさまざま。
みらくるの相談業務のアドバイザーであるNPO法人「スチューデント・サポート・フェイス」の谷口仁史さんに聞きました。
◇家庭に関わってこそ見える真実
私はNPOの代表として、家庭や学校に居場所がない子どもや、社会で孤立している若者を支援しています。
大学生の時に訪問型の学習ボランティアを始め、卒業後の平成15(2003)年に現団体を設立。
「どんな境遇の子ども・若者も見捨てない」を理念に、これまで68万件以上の相談に応じてきました。
私が勉強を教えていたある高校生は、温かい家庭に恵まれているように見えたのに、学校で暴れる傾向がありました。
何度も家を訪れるうちに、勉強に集中できない環境があることが見えてきました。
実は、親から日常的に暴力を受けていたのです。
本人への関わり方について親と話し合うと、次第に生活が落ち着き、学力も向上してきました。
家庭に関わってこそ見える真実があると痛感しました。
◇「甘え」と決めつけることが孤立を生む
登校しない人やひきこもっている人に、本人の「甘え」「怠け」だとする考えがまだあります。
自分の価値観をもとに、善かれと思った助言が、かえって本人や家族を孤立させ、社会から排除することも。
本当は、親の病気や家庭内暴力、交友トラブルなど本人だけでは解決できないことが、ひきこもりの要因になっていることがあります。
それを聞き取るには、「この人だったら分かってくれるかもしれない」と思ってもらえるよう、本人の価値観を尊重しながら声を掛ける。
つまり、チャンネルを合わせることが大切です。
彼らがどんな事でつまずき、何に興味関心があるのかを知ることで少しずつ距離が縮まります。
◇背景を想像することから
若者に関わろうとすると、最初は拒絶されることがあります。
でも、その背景には何か理由があるかもしれないと想像すると、声の掛け方が違ってきますよね。
支えられ、人への信頼を取り戻した若者たちは、支える側になっていきます。
つながりが循環する社会を未来に残していきたいですね。
《谷口仁史さん》
佐賀を拠点に相談支援を行う認定NPO法人スチューデント・サポート・フェイスの代表理事。
各種相談事業を受託し、多職種で子ども・若者を支援する
問い合わせ先:青少年育成課
【電話】0942-35-3806
【FAX】0942-34-9001
〔広報くるめ 令和6年1月1日号〕