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銭湯・吉野湯にて

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銭湯・吉野湯にて

声かけ(1)〈br〉 土曜日の夜9時ごろ銭湯・吉野湯に行った。6,7人が座れる浴槽で一人の右側に入って前座りになっていると、その一人の左側に少年が入ってきた。〈br〉 この二人は親子のようだ。〈br〉 「明日、部活は?」〈br〉 「ない。ママと靴を買いに行く予定!」〈br〉 ふと見ると、二人が足を浴槽から挙げ、足をくっつけて大きさを比べている。〈br〉 「何センチ?」〈br〉 「26センチ」〈br〉 「オレより少し大きいな」〈br〉 その後で、手をくっつけて大きさを比べている。少年の方の指が長くスマートだ。〈br〉 その後、少年は浴槽から上がり、離れた冷水槽のところに向かった。〈br〉 「中学生ですか?」と尋ねると、〈br〉 「中1です。…小6のころに(背丈は)むこうが上になりました」。そう答えてくれた。〈br〉 「嬉しいですね」と言うと、「嬉しいです」と明るく答えてくれた。〈br〉 明日、一緒に靴を買いに行くママも嬉しいだろうと思ってしまう。〈br〉 風呂からあがり、脱衣所にいると二人が一緒に脱衣所に戻ってきた。〈br〉 子どもは背が高く、色白だが体の線は細い。父親はがっちりした体型で陽焼けした肌が対照的だった。健康な親子の関係、家族の関係を感じた。〈br〉 気分がよくなってこれを書いておこうと思っていたら、「声かけ」の記憶がいくつか浮かんできた。次にそれも書いていこう。〈br〉 〔2023年12月23日〕

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