戦略的視点から見るひきこもりの社会経済的な要因

戦略的視点から見るひきこもりの社会経済的な要因（断片）

1960年代を挟む高度経済成長期は、日本を高度に発達した経済社会にしました。それは全体を農業社会から工業社会にしましたが、さらにつき抜け情報社会に進んでいく過程でした。 2000年代に入った日本では、第一次・第二次産業の物品生産に従事する人よりも、第三次産業に従事する人が過半数を占める社会になりました。経済社会の発展によるゆたかな日本は、高い生産力により生産に従事する以上の人口が、それ以外の産業分野に配置できる社会を生み出したのです。 この変化はいろいろな分野に波及しています。あわせて社会構造のバランスを変え、重要な部分でバランスを失わせています。例を挙げれば国民に不可欠 それ以外の産業分野に配置できる社会を生み出したのです。

現在の日本は高度経済成長期から社会の生産基盤の二つの規定要因が同時に歴史的な大変化を始め、それにより成り立ち変動している社会です。

こうした社会的生活基盤の変化は、そこに生活する人間の精神生活を変化させています。この変化は若い世代、特に子ども世代から表われました。それまでの校内暴力や非行という異議申し立て行動は、不登校やひきこもりという非