Job:銀行員
銀行員
〔2003年原本〕
銀行をはじめとする金融機関の仕事は、顧客からの預金と事業主などへの貸し出しを中心にして、いろいろな職種に分かれています。
預金係は、普通預金、定期積立預金などの形で顧客のお金を預かったり、資金づくりを援助する仕事です。
貸付係(融資係)は、顧客から預かった資金や金融機関が日本銀行より借り入れた資金を、事業主などに貸し出し、管理し、期限がくれば貸出債権の回収をする仕事です。
貸出のためには、事業者の事業計画などデータを集め、関係書類を受け取り、担保などの信用状態を調べ、審査します。
そのためには法律上の知識、会計・財務や景気動向の知識が必要です。
貸出の決定は集団で審査し、本店の責任者と相談することもあります。
通常は過去実績のデータによりますが、相手人物の可能性など未知のデータで実行することもあります。
貸出の対象としては事業者だけでなく、個人もあります。
住宅ローン、消費者ローン(自動車などの高額商品購入ローンなど)もあります。
為替係は、送金や振込みの手続を担当します。
外国為替係は、外貨との両替、外国への送金、輸出入に関する書類の処理などを行ないます。
そのほか国債などの公共債券の売買、金貨や銀貨の販売、貸金庫の提供とさまざまな仕事があります。
銀行の窓口業務はテラーとよばれ、預金や為替業務の受付を行ないます(⇒テラー)。
得意先係は、恒常的に取引のある事業所や大口の預金者などを回り、資金運用の相談やときには経営計画の相談に乗り、その一方で、預金の積立てや債券の購入をすすめていきます。
銀行の業務は、顧客からの相談サービスの拡大(ファイナンシャルアドバイザーという。⇒金融相談員)、金融商品のセールス(証券業務への進出)などがふえ、業務分野は拡大しつつあります。
銀行員になるには特別の資格はいりません。
競争率の高い採用試験をパスして就業します。
入行後、一定期間の行内研修を受け、各部門に配属され実務を覚えます。
一定期間後、他の部門に移り、徐々に業務全体の知識・ノウハウを身につけていきます。
オンラインのコンピュータが導入されていますので、その端末機を操作することが必要です。
仕事の特色は、現金や債券を扱うもので、慎重さ、厳正さを求められています。
自分の担当する事業所が倒産するのを目のあたりにしながら、どうすることもできない場面もあります。
部門によっては、平日に超過勤務が常態化していることもあります。
〔給〕は〔髙〕になっています。
金融機関は銀行のほか、信託銀行、相互銀行、信用金庫、労働金庫、国民金融公庫などがあります。
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