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聴覚過敏

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聴覚過敏

広がる聴覚過敏 職場での理解が必要
赤ん坊の泣き声やバイクの排気音などが気になるという人は少なくないが、他の人が発する音を極端に嫌がる聴覚過敏が広がっている。
聴覚過敏は音に不快感があるという症状であり病気ではないが、症状が悪化すると通常の業務に影響が出る場合もあるので注意が必要だ。
聴覚過敏とは感覚過敏の一つだ。
聴覚過敏に明確な定義はなく、医師によってもその理解は異なるのが現状だ。
聴覚過敏などの感覚過敏は年齢に関係なく起こり得る症状で、原因も人それぞれであるため明確な予防法はない。
ただのストレスや疲れが原因のこともあれば、聴覚過敏の背後に難聴やてんかんといったより重篤な疾病が隠れていることもある。
いろいろな音が気になるからといって過度に心配する必要はないが、軽視するのも問題だ。
聴覚過敏が起こると音が頭の中で反響したりつんざくように響いたりして不快感を覚える。
不快に感じる音も様々で、打ち上げ花火や緊急車両のサイレンといった比較的大きな音から、他人の会話の音やドアのノックの音など通常は気にならない音まで聴覚過敏の人には影響を及ぼしえる。
特に小さな音が気になって仕事に集中できないとか、体調が悪くなって、横になるしかないといった場合には聴覚過敏を疑った方がよいだろう。
聴覚過敏の原因としては鼓膜や蝸牛といった身体的な機能不全やストレスや疲れなどからくる自律神経の乱れなどが考えられる。
もし自分が聴覚過敏であると感じたり、職場に聴覚過敏の同僚や部下がいるとわかったなら、対策を講じることが必要だ。
聴覚過敏などの感覚過敏を抱える人の中には発達障害に悩まされている人もおり職場の適切なケアが重要になってくる。
聴覚過敏の症状を和らげるために治療を行うことはもとより、耳栓をしたり、机や椅子の足にクッションを挟んで音が鳴りにくくしたりできるだろう。
さらに職場に狭くても静かな休憩スペースを設けることで聴覚過敏の社員に配慮を示すことも可能だ。
聴覚過敏を抱えていても働きやすい環境づくりを心がけたい。
〔2018年11月15日 財経新聞(編集担当:久保田雄城)〕

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