Job:競馬調教師・厩務員・調教師
競馬調教師・厩務員
〔2003年原本〕
競馬調教師は、競走馬をトレーニングする仕事です。単に調教師で通ります。
牧場で3歳ぐらいのまで育てられた馬を、馬主から厩舎に預り、調教します。預かった馬の素質を見抜き訓練する職人であり、厩舎の管理者です。日本中央競馬会のばあい調教師は1人が24~25頭の競走馬を管理しています。厩舎には調教助手2~3人、厩務員10人前後が働き、騎手(→プロスポーツ選手)とは騎手契約を結んでいます。
競争馬のレースへの出走予定を決定したり、厩務員に調教方法を指示したりします。馬主からは一目おかれ、調教助手や厩務員からは“先生”とよばれます。
管理馬がレースで賞金を得ると10%が進上金として厩舎の収入になります。馬主からは定期的に預託料が入ります。これらは調教師個人の収入というよりは厩舎の収入になります。調教師は免許制で騎手の出身者や二世が多く、年齢は高くまた収入も高くなります。
厩務員は馬主から預かっている競走馬の日常を世話します。普通は1人2頭ずつ任されます。世話の内容は、飼育ということではなく、レースに出走できる体調をつくっておくことです。馬に関する知識は獣医師並みのものです。その馬の体調もよく知っています。レースの予想では、調教師や騎手の発言以上に厩務員の言っている内容が影響することもあります。
生き物相手で、朝早く、夜遅くまでの仕事です。寝わらの整理、検温、引き運動など同じことのくり返しです。しかし生き物であるので毎日変化はあります。勤務時間は朝5時から夜8時まで、午前3時間、午後4時間の休憩が入ります。日によっては実働10時間に及ぶこともあります。出張の多い仕事です。
1982年日本中央競馬会の競馬学校に厩務員課程(3か月)開講され、この修了者が厩務員になるシステムになってきました。応募資格は28歳未満。地方競馬調教師は地方競馬全国協会が実施。応募できる年齢は26歳未満。
関東、関西合わせて2000人以上の厩務員がいます。担当馬がレースで賞金を獲得すると5%の進上金が入ります。総収入はとしては、この進上金の程度によってかなり開きができています。それも入れて給は〔並〕以上。
調教助手の仕事は、競走馬に騎乗して調教することです。関西には持乗といって1~2頭の馬を管理しながら調教する仕事があります。
調教師
〔2003年原本〕
一般に動物に芸を教え込む仕事が調教師で、アニマルトレーナーも同じです。
動物園のサーカスの猛獣ショーでライオンやトラなど危険な動物も、日常的な世話をするなかで、当人にとっては危険のない信頼できる動物になり、芸を仕込むことができます。
特に資格制度はありません。動物園などの猛獣を飼育する施設にたいしては、都道府県条例による、危険な動物の飼育条件が決められ、それを満たすことが求められています。
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