美容室「さいがびようしつ」
所在地 | 茨城県那珂市 |
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ページ名 美容室「さいがびようしつ」 茨城県那珂市 ( )
那珂の斉藤さん、障害問わず散髪気軽に 資格を取得、美容室運営 車型椅子、おもちゃ並ぶ
「障害の有無にかかわらず気軽に利用してもらいたい」と話す斉藤恵子さん=那珂市竹ノ内
障害の有無にかかわらず、安心して美容室を利用してほしい-。
茨城県那珂市の美容師、斉藤恵子さん(47)が、同市竹ノ内に障害がある子どもも気軽に利用できる美容室「さいがびようしつ」をオープンした。
「バリカンの音を嫌がる」「触られるのを嫌う」「大声を出してじっとしていられない」などの理由で、障害のある子どもの散髪に悩みを抱える親は少なくない。
斉藤さんは「遊びにくる感覚で、気軽に立ち寄ってほしい」と話している。
斉藤さんは水戸市などで25年にわたり美容師として働き、4月に独立し、美容室を開店。
福祉分野の知識を得たいと介護職員初任者研修の資格を取得し、「福祉美容師」として美容室を運営することにした。
きっかけは自身の長男が軽度発達障害、次男がダウン症だったこと。
次男を散髪する際には、夫に押さえてもらうか、風呂場で切るなどしてきた。
次男が特別支援学校に通う中で、自閉症などがある同級生の親たちが、同じように子どもの散髪で、苦労していることを知った。
「散髪を嫌がる子どもには、慣れている。
美容師に髪を切ってもらえば子どもはすっきりするし、親もうれしいのでは」と、1年半ほど前から準備を進めてきた。
気兼ねなく利用できるよう店は完全予約制で、1組ずつ対応。
広々とした店内には、子どもが嫌がらずに座れるように車型の美容椅子や絵本、おもちゃなどが並ぶ。
車いす利用者が利用しやすいシャンプー台やトイレも完備した。
乳幼児連れも利用できるように、ベビーベッドも置かれている。
開店して約1カ月。会員制交流サイト(SNS)やチラシを見て、障害がある子を持つ親からの問い合わせや来客もあった。
「『こういう美容室を待ってた』と言ってくれた人もいた。
困っている人が近くにいるとあらためて実感した」と斉藤さん。
「利用する人たちが『楽しい』や『うれしい』気持ちになってくれたら。
まずは店を見に来るだけでもいいので、相談してもらいたい」と笑顔を見せた。
午前9時半~午後5時で不定休。さいがびようしつ(電)029(210)2252。
〔2021年5/10(月) 茨城新聞クロスアイ〕