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WEB2.0の世界とe-ラーニング

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2011年8月20日 (土) 11:29時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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WEB2.0 の世界とe-ラーニング

~WEBの新しいあり方とその活用方法~
情報社会におけるITの活用ーその6
庄司一也(中央法律専門学校 専任教員)
前回『情報社会におけるITの活用ーその5』では、「e-ラーニングの授業課題(宿題イメージ)」の具体的内容を解説・紹介しました。
今回はその「e-ラーニング」始めるにあたっての前提として、必ず知っておかなければならない「WEB2.0」考え方をみていきます。
この概念は近年のネット社会の基本概念となっており、今後、システムの大きな進化や変更があったとしても、すべてがこの流れを軸としていくと考えられます。
※本稿は一般論かつ主観論ですので、例外もあることをご了承ください。
「WEB2.0」とは、WEB の新しい考え方に関する言葉です。
具体的には「ユーザーはサービスを享受するだけではなく、自らコンテンツを創出し、そのようにして作り出されたコンテンツの集合が大きな意味を持つもの」(秀和システム第一出版編集部『最新・基本パソコン用語辞典[第2版]』 2011年 391ページ)とされています。
つまり、「インターネットの利用者は、情報を受け取ったり閲覧したりするという受動的な環境だけではなく、自らネットの中で発言したり書き込みをしたりする能動的な環境の中にもいる」という意味を指します。
「e-ラーニング」もこの考え方を前提に、主体性をもって能動的な学習することがとても大切です。

では、上記「WEB2.0」が意図するものは何なのか、もう少し詳しく見ていきます。
一般的に、SNS、ブログ、YouTube、Wikipedia、ツイッターなどはWEB2.0的なものだと言われています。
たとえば、「Wikipedia」で考えてみましょう。
「Wiki システム」は、自分がユーザー(閲覧者)であるのみならず、管理者としても編集権限をもち、ユーザー自らサイトに(編集者・管理者として)参加していくものです。
私がこのWikipedia を利用して驚いたことは、瞬時に情報が更新されるということです。
しかもWikipedia はフリー百科事典であり、管理会社によって編集・更新がされるわけではなく、一般ユーザーが書き込みを行って辞典を充実(=更新。正確には「アップデート」)させていくものです。
もちろん、ユーザーが書き込みを行ったからといって、(原則)何か金銭的利益やその他経済的利益が得られるわけではありません。
上記内容を拝見・利用して、私「人は無償でも能動的に活動するんだなあ」、「損得抜きでIT操作を行い、自分自身が放送局になっているんだなあ」と思いました。
もちろんこれにはさまざまな理由(達成感や興味関心、満足感、ユーザー使命感ほか)があると思います。
ここで大事なことは、ユーザーが自発的にWikipedia に集まって、バーチャルなコミュニティを作り出していることです。
「自発的に特定のサイトに集まり、双方向性環境の下で能動的に活動をしている・・・」、これは、何か新しい可能性を示唆しているのではないでしょうか。
「e-ラーニング」に限らず、義務教育を終われば、その後の進路・進学は(制度的には)主体性そのものです。
たとえば高等学校以上への進学は任意で自由です。
法的規則もないため、進学せず就職してもかまわないわけです。
しかし、現実的には高校は大多数進学するのが現状ですし、大学も全入時代です。
このような国内進学事情(教育環境)のなかで、「主体性をもって学ぶ」ということはどういうことなのでしょうか。
ここからが本題ですが、「e-ラーニング」は本稿では「ネット学習やWEBスクール」と位置づけています。
よって、「主体性」を言い換えた概念ともいえる「WEB2.0」と、インターネットをツールとして学習する「e-ラーニング」はさまざまな見地から合致します。
e-ラーニングはインターネット(WEB2.0含む)の利点を最大限活かしているため「時間的制約なし」「回数制限なし」「高速回線による快適な接続」などたくさんの特徴やメリットを挙げることができます。
その中で一番よいところは「双方向性環境の中で主体性をもって自分なりの学習スタイルを確立できる」ということだと思います。
その際にぜひこの「WEB2.0」の考え方を知っておいていただきたいのです(常に頭に入れておいていただきたいのです)。
「WEB2.0」という言葉自体は、ネットユーザーであれば大半の方は知っていると思います。
なぜいまさらこんな「基本的なことを確認する必要」があるのでしょうか。
これは今後みなさんが「e-ラーニング」も含めて何らかの学習をするときに重要な視点になります。
すなわち、「どれほど高度な分野の学習に進んでも、常に基本部分を大切にし、定期的に基本に振り返る」ということです。
これは学問を極めれば極めるほどその本質と意味がわかってくると思います。
さて、今回で6 回目の脱稿となりました。
次回は近年のPCユーザー・モバイルユーザーの急激な増加とネット犯罪を考察するため「ネットマナーとコンプライアンス」と題して、インターネット上のルールと法制度を考えていきたいと思います。

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