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Center:2004年11月ー変な人のたまり場?

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
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変な人のたまり場?

〔2004年11月6日〕

1通の手紙を受けとりました。
情報センターのフリースペースの現状に対する一つの危惧、その人なりの感覚を書いています。
「何の作為もいらない。人が人を創る。
そういうコンセプトによる、不登校情報センターの天然的運営。
当事者の会開設当時のことは知りません。
が、今は、自己をみつめるためでなく、自分を甘やかしてくれる場所を求めて、ずるくて考えの甘い幼い人間が、各地のフリースペースを闊歩しているような時代です。
これからの不登校情報センターが単なるならず者の吹きだまりになることを危惧しています。」
もしかしたら、これまでも、いまも(これからも)、フリースペースに来る人に対して、このような様子の人がいると感じる(感じた)ことがあるのかもしれません。
種類は違うけれども、たとえば「ナンパ目的ではないか」「引きこもり経験者とはいえないのにどうして?」と思う人もいるかもしれません。
また、「たしかに引きこもり経験者とは思うけれども、あまりにも身勝手だ、自己中心的だ。
そういう人は来ないように決めてもらえませんか」と要求されたこともあります。
これらの人を受け入れようとしている(少なくともハナから排除しようとはしていない)私の考え方、見込みを書いておきます。
人間がそれぞれ抱える事情はさまざまです。それを受けとる側の人もいろいろです。
自分自身がある事情を抱えていますし、他人のもつ雰囲気やふるまいを受けとめる側の人間です。
自分はそういう場において別格なわけではありません。

それぞれの人の抱える事情には、家族の環境、生育過程・人生経験、これまでの人間関係、経済・社会関係…のなかでいまの姿になったのです。

それぞれの人のその事情がわかれば、いま見る事情もうなづけたり、納得できたり、受け入れることができるのです。

相手がそれを「開示」するのは、自分との人間関係であって、自分はプライベートな事情をあかさないのに、相手の側だけが個別の事情をあかしてくれることは(めったに)ありません。
絶対にないとはいえませんが。

そういう事情がわからないと、相手(他人)は、変な人、甘い人、ならず者…など否定的な感情で目を向ける対象になります。
そうである人が多いと、フリースペースは変な人のたまり場、ふきだまりにしか見えないでしょう。
見方を変えましょう。
変な人、甘い人間、ならず者は、社会(世間、家族…)のなかでも、身の置き所がない、心を安らげる場がない人です。
私の印象では、「変な人」であるのは自分が無視されたり、軽視されたりする人です。
そういう経験の反作用です。広い意味で「認めてもらいたい」人たちです。
その前にまず自分のほうに目を向けてほしいのではないかと思います。
また未熟な人もいます。
社会性がない、人間として未熟…です。
他人の目、他人の感情は気になるけれども、自分の方に目を向け、社会的なルール(常識的判断)、ものごとの扱い・処理のしかたがうまく身についていない、たじろぐばかりという人も多いように思います。
その様子が気になる、許せない気持ちになる人も少なからずいるように思います。

これらの人は「無知な人」「常識のない人」…などの否定的に思われるだけでは前進できないのではないでしょうか。
これらの人は、(たぶん)幼少のころから、失敗を許されなかったのではないかと思います。
自分が子どもらしく自然な姿で表現したことがとがめられたりして、自然に動けなくなってしまったのです。
日常のさまざまなことを、指示され、ある枠の中でふるまうように仕向けられ、自分の判断に任せられたことがなかったのです。
社会的に未熟な、いまの姿になったと思えるからです。

もし、不登校情報センターで、この場で、この人が受け入れられなければ、いったいどこでその閉じこめられてきた自分を成長させることができるでしょうか?
いいえ不登校情報センターだけにそういう可能性があるとはいいません。
いろいろな場にそういう役割があってもいいし、実際にあるでしょう。
けれども、「ここでも受け入れていい」のだと思います。

それでも「絶対いやだ」という人はいると思います。
その場合は、すれ違うようにして下さい。距離をおいてください。
それぞれが自分なりのしかたで工夫を重ねてください。
人にはいろんな面がある。
それを見つければ自分との共通点があると思います。
人は人との間で成長すると思います。
「変な人」が成長するばかりではなく、「変な人」と関わる自分も成長すると思います。
「変な人」とは、また自分自身のことをさしています。

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