苫小牧地域児童相談所
苫小牧市児童相談所
所在地 | 北海道苫小牧市 |
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苫小牧への児相設置 道、関係自治体と協議開始 「件数多い地に拠点を」
胆振・日高管内を管轄する室蘭児童相談所(室蘭市)を巡り、苫小牧市などが市内に児相誘致や分室設置を求めている問題で、道は本年度、東胆振・日高地方の自治体と協議を始めた。
児童虐待を含む室蘭児相への相談は東胆振・日高が6割以上を占めており、苫小牧市は2007年から分室設置を要望。
28、29の両日には道と関係自治体の連携会議が苫小牧市と新冠町で開かれ、苫小牧への児相設置を求める声があらためて上がった。(若松樹)
連携会議は道が主体となって開催した。
室蘭児相管轄内のえりも町は室蘭児相から車で片道4時間半かかり、道内8児相所在地から最も遠い自治体となっていることや、児相がある室蘭市よりも苫小牧市の取扱件数が多いことなどから、課題や対策を議論しようと本年度から始めた。
道によると、16年度の胆振・日高管内で室蘭児相への相談件数が最も多いのは苫小牧市で647件。
このうち虐待は246件で同児相管内18市町で最も多くなっている。
相談や虐待件数が児相所在地以外の自治体の方が多いのは室蘭児相だけという。
28日に苫小牧市で開かれた会議には、室蘭児相や道のほか、東胆振5市町、児童養護施設や里親会の担当者計18人が出席。
市町村職員には緊急時においても虐待を受けている子供を一時的に保護する権限がない現状を踏まえ、「児相職員が駆けつけるまでの間の対応が難しい」と言った声が相次いだ。
会議に出席した北海道民生委員児童委員連盟苫小牧市支部の松村順子会長は「苫小牧と室蘭の人口が逆転し、虐待の発生状況も以前とは変わっている。発生件数が多い苫小牧に拠点がなければ、子供を守る機能もうまくいかない」と訴えた。
次回会議は7月の予定で、東胆振・日高地方1市11町の関係者が出席する。
〔◆平成30(2018)年5月30日 北海道新聞 朝刊地方〕
署名10万筆を突破 児童相談所の苫小牧設置要望
苫小牧市民生委員児童委員協議会(松村順子会長)が2013年秋から集めてきた児童相談所の苫小牧設置を求める署名がこのほど、10万筆を突破した。
19日、市民児協の役員らが道庁を訪れ、苫小牧への児相設置を求める請願書と今年に入って集めた署名6610筆を道に提出した。
松村会長は「一つの節目を迎えた気持ち。今後も署名活動を続け、市民の思いを道に届けたい」と語った。
室蘭児童相談所は、胆振と日高の4市14町を担当。
ここ数年、室蘭児相が対応する児童虐待事案のうち4~5割が苫小牧市で発生しており、2016年度も1年間に対応した426件のうち約半数の221件が苫小牧での発生事案だった。
苫小牧市内から児童虐待の通告が寄せられた場合、室蘭児相から同市内まで、自動車で1時間以上かけて担当者が訪問。
緊急的な対応が必要な場合でも担当者の到着まで時間がかかるため、市内で児童虐待に対応してきた関係者から苫小牧への児童相談所の設置を求める声が上がっていた。
特に地域で子育て世帯を見守る民生児童委員が市内への児童相談所の設置を強く求めており、市民児協は13年10月に誘致活動をスタート。
イベント会場で署名を集めてきたほか、東胆振や日高の各地域の民児協に協力を求めて広域的に署名活動を展開して集まった署名を年に1度、道に提出してきた。
今年も5月に市民会館で開かれた民生委員制度100周年を記念した大会や8月開催のとまこまい港まつりで6610筆を集め、松村会長など市民児協の4人が19日、道庁を訪れて道の佐藤敏保健福祉部長に手渡した。
今回提出した分を加えると署名数は計10万5102筆となり、松村会長は「子供たちのためにも、迅速な対応を可能とする拠点を苫小牧につくってほしい」と繰り返し訴えた。
この日の市民児協の請願には、市の市健康こども部の桜田智恵美部長ら市職員3人と、道議の遠藤連氏、沖田清志氏、安藤邦夫氏も同席。
市も07年度から重点要望事項として室蘭児童相談所の分室の苫小牧設置を道に求めており、桜田部長は「苫小牧は道内の自治体の中でも子供が多い地域。実態に合わせた配置をお願いしたい」と訴えた。
苫小牧からの要請を受け、佐藤部長は「この場ですぐに設置しますと答えることはできないが、10万人を超える皆さんの気持ちを重く受け止めたい」と語った。
〔◆平成29(2017)年9月20日 苫小牧民報 日刊〕
苫小牧に支援拠点整備へ 児童相談所機能の強化
高橋はるみ道知事は3日、苫小牧市から強い要望が出ている児童相談所分室の開設に関し、「要保護児童を支援する拠点整備に向けた取り組みを進める」とし、
管轄の室蘭児童相談所の体制強化に加え、新たに道庁の担当職員も助言や援助をすることにより、相談件数が増加傾向にある苫小牧市地域の相談機能を強化する考えを示した。
道議会定例会で、公明党の安藤邦夫氏(苫小牧市)の代表質問に答えた。
道は、児童福祉法が昨年改正されたのを受け、道社会福祉審議会に部会を設置し、児童相談体制の在り方を検討している。
3月中にも提言を受けることになっており、当面は新たな基準に基づき、17年度に児童福祉司、心理判定員を増員するとともに、児相職員に対する研修の拡充を通して専門性のさらなる向上を目指すことにしている。
知事は、市町村に対して相談支援を担う職員への研修を充実させるとともに、要保護児童を支援する拠点の整備などに必要な助言や援助を担う職員を本庁に配置。
振興局を介さず直接市町村の支援を行って本道全体の児童相談機能を強化する考えを強調した。
室蘭児相分室の開設を求めている苫小牧市では当面、要保護児童の支援拠点を整備する方向で協議に入っており、
「所管の児相の体制強化に加え、市との職員交流を継続するとともに、本庁に配置する職員により助言や援助を行う。地域の相談機能の強化に向けた支援に取り組んでいく」などと説明した。
室蘭児相が2015年度に受けた相談件数は1600件を数え、そのうち61%が苫小牧市を中心とする東胆振と日高管内からの相談が占めている。
このため、苫小牧市は児相の相談体制強化を目指し、室蘭児相の分室開設を昨年、署名も添えて道に要望していた。
〔◆平成29(2017)年3月4日 苫小牧民報 日刊〕
「苫小牧に児相を」港まつり署名活動
苫小牧市民生委員児童委員協議会(松村順子会長)は5日、児童相談所を市内に設置することを求める署名活動を、
同日市内で始まった第61回とまこまい港まつりのメイン会場の中央公園(若草町)で行った。
東胆振・日高地方には現在、児相はないため、虐待などの際には室蘭児相が対応している。
署名活動は、苫小牧への児相誘致を目指す民生委員らが2013年から、毎年行い、これまでに約9万筆を集めている。
初日のこの日は、民生委員ら約30人が「児相開設に向けて協力してほしい」などと呼び掛け、来場した親子連れや若者が協力した。
署名は7日までのまつり期間中、午前10時~午後6時に同会場で行い、同協議会は6千筆を集めることを目指している。
〔◆平成28(2016)年8月6日 北海道新聞 朝刊地方〕