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りんごの巣

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2018年6月13日 (水) 19:24時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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りんごの巣

所在地 北海道札幌市豊平区
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こども食堂 倍増、100カ所 人手や資金調達に苦心 世代超え、地域の居場所に/北海道
子どもの居場所や貧困対策として、全国的に広がりをみせる子ども食堂。
道内でも100カ所を超え、この1年余りで約2倍に急増している。
子どもの貧困率が全国的にみて高く、需要がある一方で、道や札幌市が初めて実施した実態調査からは、人手や資金の確保に苦心する運営団体が少なくないことが浮かび上がった。
  道は今年1月、道内で把握できた子ども食堂81カ所(札幌市を除く)にアンケートを配布。76カ所から回答があった。
調査によると、運営主体は約9割が民間団体または個人。
子どもの利用料金は無料が6割、有料でも100~200円未満のところが多かった。
約7割の食堂は定期開催で、月1回が最も多かった。
1回あたりの子どもの利用数は10~19人とする所が約3割を占めた。
運営上の課題として「担い手の確保」をあげた施設が60・5%で最も多く、次いで資金の確保48・7%(複数回答)。
食材の調達方法は約7割が購入で、寄付やスタッフの持ち寄りなどが約3割だった。
札幌市も昨年12月から今年2月にかけ、子ども食堂など子どもの居場所作りをする団体を調査。
運営上の課題は「利用者の確保」をあげる所が最も多く、小差で「資金の確保」「寄付などの支援」が続いた。
食材の調達は6割が購入、寄付や持ち寄りは3割にとどまった。
道内の子ども食堂を研究している札幌学院大の研究生、二本松一将さん(23)は「多くの団体が食材や資金を寄付頼みで運営している。
人件費を賄う程度の利益を確保する手段はまだ見つかっていない」と指摘する。
開催場所に使用料がかかると負担が大きく、さらに冬場は農家からの寄付が極端に減るのに加え、暖房費もかかる。
少しでも費用を抑えることが運営の継続を考える上で重要だという。
貧困対策だけでなく
「一緒に食べたらおいしいね」。札幌市豊平区の公民館で毎月開かれている子ども食堂「りんごの巣」。
17時ごろから母親、子ども、高齢者が切れ目なく訪れ、おいしい食事に笑顔が広がる。
区主催の高齢者教室「豊平区創造学園」のメンバーが2016年9月に開設。地域の高齢者が活躍し、運営を支える会員が約25人もいる。
毎回約40食を用意。この日のメニューはジャガイモのひき肉煮込み、コマツナと油揚げの煮浸し、大豆とウィンナーのミネストローネ、つくだ煮にデザートと盛りだくさん。
化学調味料をほとんど使わず、みそ汁は食材でだしをとる。
りんごの巣では、食材のほとんどを寄付で賄い、道内の農家や民間企業など約10団体から提供を受けている。
一方で、場所代には毎回約6000円かかり、月300円のスタッフ会員費や、寄付金などでやりくりしている状態という。
食後には、こまなど昔ながらの遊びを大人と子どもが一緒に楽しむ時間もある。
大沢定雄副代表は「高齢者にとっても子どもとふれあえる機会。やりがいを感じている」と語る。
道の調査では、開設目的に「地域とのつながりづくり」を上げる所が8割を超え、次いで「貧困支援」が約7割だった。
また7割で子どもや大人の利用条件をつけていなかった。
りんごの巣でも「貧困対策という目的もあるが、食育や地域での居場所作りを主軸にしている。地域の中で食べて遊んで楽しく過ごしてもらいたい」(大沢副代表)という。
参加者の林舞子さん(38)は「普段触れ合う機会が少ない地域の高齢者の方とも会うことができる。貧困対策のイメージが強く、最初は行って良いか戸惑ったが、もっといろんな人が来て良いと思った」と語った。
一緒にきた息子の佑憲くん(11)も「ご飯がおいしい。いろんな話も聞ける」と話した。
□記者からひとこと 運営の継続は関係作りが鍵
子ども食堂というと「貧困」がクローズアップされがちだが、実際に行ってみると食育や地域とのつながりなどさまざまな機能があることがわかった。
子どもは、家庭と学校という狭い世界に居場所が限られがち。
子ども食堂は、子どもが何か問題を抱えた時に「避難所」の役割も果たせるのではないかと思った。
また来ている人たちの理由もさまざまだった。かえってその方が、「孤食」や食べるのに困っている家庭の子らが来やすいのではないか。
りんごの巣は食材はほとんどが寄付で、開設当初は、調達するのに苦労したという。
ラジオに出るなど広報を積み重ね、今では、道内の農家や民間企業などから安定的に提供を受けられるようになった。
運営を継続的にするには食堂のある地域に限らないネットワーク作りが鍵だと感じた。
〔◆平成30(2018)年5月15日 毎日新聞 地方版【日下部元美】〕

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