兄弟間の確執が問題だったI 君とJ 君
兄弟間の確執が問題だったI 君とJ 君
(体験談9)当時者の状況
資産家の親からの連絡あり。
長男I 君(33歳)と次男J君(28歳)に対する相談。
2人ともニート歴が長い。
長女のK さん(30歳)だけが自立している。
最初はJ 君の薬物依存に関するカウンセリングを依頼される。
国内カウンセリング期間:1年
アプローチ方法
J 君はニート歴6年。中・高校時代はチーマーで素行不良。
その期間は鑑別所に入ったりしていた。
22歳から親が資産家のため、祖母が彼に好きなだけお小遣いを与えた。
また親をごまかせば金が手に入ると気がついている確信犯で勤労意欲がなくなった。
日々、酒を飲み、合法ドラッグを吸い、体も不健康になった。
はじめて会ったとき、彼に対し阿相自身の過去の非行歴や、暴走族の名前や、暴力団関係の友達がいることを伝え、彼と同視線で話せることをアピールした。
何回か会ったがニートになってしまった要因は兄弟、特に長男I 君との関係。
I君も働かず、祖母にお小遣いを自由にもらい、サーフィン三昧。
自分の置かれている立場についてお互いに責任をなすり付けている。
カウンセリング期間中、J 君は2回某警察署に勾留される。
2回目は薬物反応も出ず、そのまま親の意向もあり、警察署から直接に精神病院に連れて
いかれて入院した。
そのとき印象的だったのが院内でJ 君が土下座して、入院したくないと懇願したこと。
結局1か月間精神科でお世話になり、退院後1か月間は平穏に過ごしていた。
ある日I 君に対し、殴る蹴るの暴行をし、鼻の骨を折る。
と同時にI 君がいちばん大事にしているサーフボードを破壊した。
親はすぐに阿相へ連絡し、来るように依頼があったが、時既に遅く、警察官が彼を警察署に連行した。
親から傷害で本人を訴えるしかないと伝えられた阿相だが、家族内から犯罪者を出すのを止めてくれと両親にお願いする。
阿相の話を理解し、訴状を取り下げ、署内の留置だけですんだ。
2回ほど阿相が面会に行ったが反省の色が全くなく、また同じことをすると感じたので、留置されている間にI 君に働くために家を出るようにすすめた。
警察からJ 君が出てきたときには、I 君は既に家を出てアパート住まいをした。
その後、J君は暴れることもなく、1人で近くのアパートに住んでいるが、何の目標もみつけることができなく、現在に至る。
将来の目標を見つけてあげられる方法がないか阿相は考えている。
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