滋賀県教育委員会
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発達障害の教育支援進まず 滋賀県立高、計画作成5割止まり
滋賀県教育委員会は7日、全県立高校で、発達障害を含む「特別な支援を必要とする生徒」が、計1338人(9月1日現在)いることを明らかにした。
全生徒数の4・2%にあたる。
発達障害の疑いがある生徒に対する個別の教育支援計画の作成率が、5割程度にとどまっていることも分かった。
県議会で中村才次郎県議(公明)の一般質問に青木洋教育長が答えた。
県教委によると、「特別な支援を必要とする生徒」の数は、各県立高校にある校内委員会が把握した数の合計で、2015年度は960人、16年度は1153人と年々増加傾向にある。
個別の教育支援計画は、福祉や医療などの関係機関が連携し、一貫した教育支援を行うために作成する生徒の「カルテ」のような存在。
昨年度の中学校での作成率は6割程度だった一方、高校では4割に満たず、青木教育長は「県外や私立高校への進学を考慮しても、中学から高校への支援計画の伝達については課題がある」と答弁した。
県教委では、特別支援学校での勤務歴のある教員らを指導員として県立高校15校に派遣した結果、本年度の支援計画作成率は5割程度になったという。
通常学級に通いながら別室で授業を受ける「通級指導」について、愛知高(愛荘町)で実施されている4年間の研究指定事業が本年度で終了する。
青木教育長は通級指導の導入について、「研究成果を踏まえて検討している」としたが、専門知識を持った教員の配置などに課題があるとの考えを示した。
〔2017/12/7(木) 京都新聞〕
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特別支援で専門的指導を充実 滋賀県教委
滋賀県教委は、障害の有無にかかわらず、共に学ぶ教育の実現を目指す「滋賀のめざす特別支援教育ビジョン 実施プラン」を策定した。
平成28年度から5年間を取り組みの重点期間とし、読み書きや対人関係など、発達段階に応じた専門的指導・支援を重視する。
小学校では、LDやADHDなどの児童に読み書きの専門的指導を実施。
中学校では、将来の自立に向けて社会適応ができるよう、対人関係の困難さを改善していく。
専門家や関係機関との連携を図り、小・中学校の通級指導教室の配置も充実させる。
県立高校には、特別な支援を必要とする生徒への支援スタッフを配置。
ソーシャルスキルトレーニングなど、専門家による指導の実施について研究し、専門家による研修も実施。教員の指導力や専門性の向上を目指す。
小・中学校および高校に、新たに特別支援学校分教室の設置も検討。
28年度から29年度にかけてモデル事業を研究し、地域の学校に通いながら専門的指導を受ける仕組みを整える。
プランは、同県教委が27年度に策定した基本ビジョンに基づき、具体的な取り組みをまとめたもの。
「障害のある子とない子が、可能な限り地域で共に学ぶことで地域で共に生きていくための力を育てる」を基本理念とし、インクルーシブ教育システムの構築や新しい学校づくりの取り組みを推進する。
〔教育新聞2016年4月19日〕