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Job:漁業従事者

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漁業従事者

〔2003年原本〕
魚介類など水産物を漁獲採集する作業者です。
遠洋漁業の大型漁船の漁労員、沿海の小型船員、海草類の採取、養殖、真珠やサンゴ採取などいろいろな形があり、またそれらが複合しています。
漁師、漁民。
〔Ⅰ〕遠洋漁業従事者
大型船で、船長、航海士、機関長、機関士、通信士など管理部門・操船部門の人と直接に漁労作業を行う漁労長と甲板員がいます。
甲板員は漁獲作業の中心で、漁労長の指揮のもとに作業します。
魚の種類により、使う機具、道具はいろいろです。
網上機、巻上機などが導入され、魚を網で上げ、釣り上げます。
このときの忙しさは常識では図れません。
仕事にはこの漁獲物の仕分け、調理、解体、箱入れ、冷凍施設への収納、港での陸揚げなど雑多なものがあります。
一度操業にでると数か月から1年以上も帰ってきません。
燃料と時間の節約、漁獲物を冷凍施設で保存できるためです。
世界各国の港に立ち寄り、水、燃料、食糧の補給をしながら、船上での生活がつづきます。
雇用形態は水産会社の常勤者よりも、契約雇用が多くなっています。
一航海雇用とか、漁期雇用です。
漁業従事者はこの雇用以外のときは別の漁船に乗ったり、別の仕事についたりしています。
支払いは給与ではなく、出来高払いですが、最低賃金制や最低保証付歩合給などが導入されています。
この収入を給与としてみると一般には〔高〕です。
〔Ⅱ〕沿岸漁業従事者
沿岸漁業のばあいは、小型船で出航し、当日かせいぜい数日くらいで帰港します。
魚種によっては夜出漁して翌朝帰ることもあります。
この沿岸漁業の灯が陸上から見えるのが漁火(いさりび)です。
しけや不漁のときが休日となることが多くなります。
船主との常時雇用のですが、給与制ではなく、出来高払いになります。
海草採取などが副業になります。
〔Ⅲ〕養殖漁業従事者
いわば陸にあがった漁民です。育てる漁業になります。
湾内や海に近い陸にプールを作って養殖しますが、ハマチ養殖が典型のように薬づけ魚という問題をひきおこしています。
陸水魚であるウナギ、コイなど、海草の海苔の養殖は成功しています。
〔Ⅳ〕真珠養殖従事者
静かな湾内が条件で、三重県をはじめいくつかの海域に養殖漁場があります。
4~6月にアコヤ貝に真珠の元となる核をいれます(手術)。
貝の傷口が直ったものかゴミを落とし、網に並べ、筏につけて出します(~8月中旬ごろ)。
定期的に監視し、ごみをおとしていきます。
11月ごろに次年度分の新しい玉を入れる貝を購入します。
12~1月、前の分の貝をむいて真珠をとり出します。
多くは真珠の工芸所を所持しているかそこへ出荷します。

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