ページ名フードバンクネット西埼玉、埼玉県狭山市、（フードバンク）
給食ない夏休みも、食べてね 狭山・フードバンク子ども支援／埼玉県
学校の給食がなくなる夏休みを前に、家庭などで余った食料品を要望のある子どもらに無償で届ける「夏休み子ども支援プロジェクト」を、フードバンクさやま（狭山市）が企画した。
コメや缶詰、レトルト食品、菓子などのほか、箱に詰めるボランティア要員やカンパを募っている。
フードバンクさやまは、2016年７月に発足。
所沢市で生活困窮者の支援活動をする「ＮＰＯ法人サマリア」と市民有志が１５年１２月に始めた「フードバンクところざわ」の事業が狭山市に広がったもの。
所沢と狭山の両フードバンクの連合体でＮＰＯの「フードバンクネット西埼玉」も発足した。
所沢市和ケ原に両フードバンク合同の倉庫があり、市民や社会福祉協議会などの団体、企業から毎月１トン前後の食料品が集まる。
「お中元で頂いたが食べない」「まとめ買いで余った」「去年のお米なので」との理由や、「コンビニを閉店するので」と大量の食料品を提供された例もある。
主に利用するのは、小さな子がいるシングルマザーや年金収入のみの高齢者、障がい者、ワーキングプアの若者単身者、社会保障制度が利用できない外国人などの世帯。
原則３カ月利用できる。急な失業や生活保護申請中などで手当や給料がもらえるまでのサポートとして一時利用もできる。
今回のプロジェクトは、フードバンク山梨（山梨県）が１５年から始めている企画。
県内では初めての実施で、狭山市内の小学生がいる世帯を対象に送る。
集まった食料品の箱詰めをするボランティアのほか、食料品の寄付とカンパ（宅配便代や不足食料の購入代などに活用）も募る。
食料品はコメ、カレーや丼物などレトルト食品、おかず向きの缶詰や瓶詰、お菓子やジュースなど。
未開封で、賞味期限が今年９月以降のもの（できれば10個以上の単位で）。
フードバンクネット西埼玉では、今回の夏休み支援プロジェクトに限らず、食料品の提供やカンパなどを広く求めている。
黒田さんは「フードバンクはあくまで支援のツール。これで子どもの貧困が無くなるとは思わないが、フードバンクを知ってもらい、子どもたちが少しでも喜んでくれたら」と話す。
問い合わせは、フードバンクネット西埼玉のＨＰ（https://www.fbn-nishi-saitama.com/）か、同事務局（04・2968・3067）、または黒田さん（070・5080・3068）。
〔◆平成29（2017）年7月4日 朝日新聞 東京朝刊地方版〕
