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15年度 県内児相と市町/児童虐待対応1661件/ほぼ横ばい/心理的 407件で最多
県内の児童相談所(児相)と市町が2015年度に児童虐待の相談を受け対応した件数は1661件だったことが、19日までの県保健福祉部のまとめで分かった。
前年度比6件減と4年ぶりに減少したが、ほぼ横ばい。
県こども政策課は「県民の児童虐待への関心は高く、多くの通報につながっている」と分析している。
内訳は、児相が959件で前年度比28件増。市町は702件で34件減少した。
15年7月に児相につながる全国共通の電話相談ダイヤル「189」が運用開始されたため、相談が児相にシフトしたとみられる。
児相の相談対応をみると、種類別では心理的虐待が407件で最も多く、前年度より24件増加した。
怒鳴るなど言葉による暴力に気づいた近隣住民からの通報や、夫婦間などでのドメスティック・バイオレンス(DV)を目撃した子ども関連の警察からの通告事案が増えているという。
ネグレクト(育児放棄)が296件、身体的虐待が233件、性的虐待が23件と続いた。
年齢別では小学生が321件で全体の33%を占めた。
0~3歳未満が215件、3歳~学齢前児童が197件で、未就学児の割合は43%と依然として高い。中学生が141件、高校生・その他が85件だった。
虐待者別では実母が624件で65%を占め、実父は247件で26%だった。
5月には児相の体制強化を柱とした改正児童福祉法が成立し、経験豊かなベテランの児童福祉司や専門知識を持つ弁護士の児相への配置が義務付けられることになった。
同課は「今まで以上に市町との連携を強化し、虐待の早期発見、対応に努める」としている。
〔◆平成28(2016)年6月20日 下野新聞 朝刊(栃木県)〕
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