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児童相談所・鹿児島県・トピックス
児童虐待 相談1000件超 昨年度 住民・知人から連絡最多 =鹿児島
県内の3児童相談所(児相)と市町村に2015年度に寄せられた児童虐待の相談件数は前年度比22%増の1001件で、
調査を始めた1999年度以来初めて1000件を超えたことが、県のまとめで分かった。
児相への489件の相談のうち、虐待と認定されたのは26%増の306件だった。
県は「虐待に対する意識の高まりが増加につながっている」と分析し、早期の発見・対応を目指すとしている。
児相への相談のうち最も多かったのは近隣住民・知人からの連絡で、全体の35%にあたる172件。
「子どもの激しい泣き声が聞こえてくる」など、直接虐待を見ていなくても、児相の調査の結果、虐待が発覚するケースも相次いだ。
虐待と認定された306件の内訳は、無視や暴言など「心理的虐待」が123件と最も多く、
殴る蹴るなどの「身体的虐待」が87件、食事を与えないなどの「ネグレクト」が86件、「性的虐待」が10件と続いた。
虐待者は、母親がほぼ半数の152件、父親89件などだった。
県中央児童相談所は「虐待は密室で行われることが多く、虐待だと自覚しない保護者もいる。
『もしかしたら』と思ったらすぐに相談してほしい」としている。
◇県、市町村と連携強化 「マンパワー不足補う」
児童虐待への対応を強化するため、厚生労働省は児相の専門職員の増員を目指して動き出し、県は市町村との連携を深めている。
厚労省は児相に勤務する児童福祉司や児童心理司などの専門職員を現在の4310人から2019年度までに1120人増やす「児童相談所強化プラン」を4月に発表した。
自治体の人件費を措置する総務省に増員を働きかけるなどし、プラン実現を目指す。
県内の3児相に配置されている児童福祉司は今年4月現在、29人。
県中央児童相談所は「慢性的に人員が不足している状態」と説明する。
こうした中、虐待に関する相談に的確に対応しようと、県は今年度、県内9地区で市町村職員らとの連絡会議を開いて対応の役割分担や連携方法を話し合う。
児童福祉関係の法律を学ぶ市町村職員向け研修会も随時実施する予定だ。
県子ども福祉課の担当者は「人員の増員は関係機関とのやりとりが必要で、時間がかかる。
まずは市町村との連携を強化し、マンパワー不足を補いたい」と話している。
〔◆平成28(2016)年7月11日 読売新聞 西部朝刊〕
昨年度児童虐待 過去最多の379件 児相認定=高知
県内2か所の児童相談所(児相)が2015年度に児童虐待として認定した件数は379件(前年度比144件増)で、統計を取り始めた00年度以降で過去最多となったことが県のまとめでわかった。
県中央(高知市)と県幡多(四万十市)両児相に寄せられた相談をまとめた。
内訳は、「心理的虐待」が176件(同71件増)で最も多く、「身体的虐待」が114件(同59件増)、「ネグレクト」が84件(同12件増)と続いた。
被害者は、小学生が137件で最も多く、「3歳~学齢前」が94件、「0~3歳未満」が74件。加害者は実母が149件、実父が105件などだった。
児相への通告経路は「近隣・知人」が135件と最多で、「警察等」が67件、「市町村機関」が61件、「家族・親族」が50件、「学校等」が44件だった。
一時保護は322件(同110件増)。
虐待によるものは147件(同69件増)で、このうち100件で、児相が親の同意を得ずに子どもを保護する「職権保護」を行った。
〔◆平成28(2016)年8月28日 読売新聞 大阪朝刊〕
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