三重シューレ
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ページ名:三重シューレ、三重県津市、パンくず(学習支援・無料塾)
フリースクールに奨学金 県遊技業組合 給付型で困窮家庭支援 =三重
◇特定校を対象 全国初
不登校の子供らが通う津市のフリースクール「三重シューレ」に12月、経済的な理由で入会できない家庭を支援する奨学金制度が導入されることになった。県内のパチンコ店でつくる県遊技業協同組合(権田清理事長、128業者)が返済の必要のない「給付型奨学金」を創設、1人当たり、2年間で計約71万円を給付する。特定のフリースクールを対象にした給付型奨学金は全国初という。
三重シューレは、不登校の子供らの居場所や学び場として県内で初めて、2003年に津駅前に開校。これまでに100人以上が利用、現在は小学生と中学生各3人、高校生15人が在籍している。奨学金は県内の公立の小中学生が対象で、給付期間は入会から2年間。1年目は入会金15万円と月会費3万1500円の全額、2年目は月会費の半額で、総額71万7000円が給付される。同組合は三重シューレと同じビルに入り、開校当初から月30万円の家賃を全額補助している。子供の貧困が深刻化する中、三重シューレでも経済的な理由で入会を断念する家庭が年10世帯以上あることを知り、組合として奨学金制度を創設することを決めたという。県庁で記者会見した同組合の佐波豊専務理事は「同じビルにいて、子供たちがどんどん笑顔になり、成長していく姿をこれまで見てきた。子供が学ぶ環境を整え、組合の社会的責任を果たしたい」と制度の意義を強調。三重シューレの石山佳秀代表は「とても温かい制度で、心からうれしい。フリースクールを利用できなかった子供の可能性が大きく広がる」と期待した。奨学金は、今年度は4人まで、来年度以降は新たに3人程度に給付する。今年度分は今月31日まで申請を受け付け、世帯収入などの審査や面接を経て対象者を決定、12月15日から入会を開始する。問い合わせは三重シューレ(059・213・1115)。
〔2016年10月18日・貧困ネット、◆平成28(2016)年10月4日 読売新聞 中部朝刊〕