セカンドハーベスト名古屋
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ページ名:セカンドハーベスト名古屋、愛知県名古屋市、パンくず上(子ども食堂・フードバンク)
「もったいない」非常食寄付 中日本高速など 期限切れ間近をフードバンクに
地震などの災害時のために備蓄している非常用食料。賞味期限を迎えると廃棄される食料を有効活用しようと、入れ替えに合わせて、生活困窮者らに食料を提供するフードバンクに寄付する企業が増えている。
「寄付された非常用食料の量は昨年に比べて倍になった」とフードバンク団体のNPO法人「セカンドハーベスト名古屋(2HN)」の山内大輔理事は話す。二〇一一年の東日本大震災を契機に多くの企業が備蓄する食料を増やしたり、見直したりした。水やお湯を入れて食べるアルファ米や缶詰の賞味期限は三~五年。震災から五年が経過し、多くが入れ替え時期を迎えている。中日本高速道路(名古屋市)は、六月から東海地方の事業所に備蓄するアルファ米や缶詰などの寄付を始めた。同社名古屋支社の杉山輝洋さんは「期限を迎えたら廃棄ではもったいない。大量の食料を有効活用できれば」と話す。同社は、東海地方のサービスエリアに備蓄する食料約六万食の寄付も検討している。中部電力は、一昨年から本店で備蓄するアルファ米やレトルト食品を年間五千食程度寄付している。担当者は「社会貢献の一環」と説明する。本店以外でも各事業所の判断で寄付するという。こうした非常用食料は賞味期限を三カ月ほど残して寄付するのが一般的で、生活困窮者を支援する団体、社会福祉法人などに2HNを通じて提供される。非常用食料は数が多すぎたり、配布先のめどが立たない場合は寄付を断ることもあるというが、2HNの山内理事は「調理が不要なアルファ米、パンや総菜の缶詰は生活困窮者からのニーズはあるが、乾パンなど寄付に向かないものもある」と話している。
〔2016年9月13日・貧困ネット、◆平成28(2016)年9月3日 中日新聞 朝刊〕